普陀落山観音寺

■真言宗豊山派

■御本尊:十一面観音像

■京都市伏見区羽束師菱川町23

■洛西観音霊場第15番

 

722年、長谷寺の創建にゆかりのある徳道上人により創建されました。長岡京遷都で七大官大寺のひとつとなりましたが、度々の水害に遭い衰退。江戸時代に再興されました。

御本尊として聖徳太子の作とされる十一面観音像と、長谷寺本尊と同じ材木で造られた御分身と伝わる十一面観音像の二体が祀られています。

 

 

こちらのお寺は他の札所からはポツンと離れています。JR長岡京駅から東にバスで移動し、菱川というバス停で降りて歩きます。東海道新幹線と桂川に挟まれた地域で、昔に水害に度々遭ったのも分かる土地がらです。

お寺の周辺は住宅街ですが、近くにはJTや三菱電機の工場もあったりします。

 

ちなみに洛西観音霊場では「観音寺」が8番、13番、15番と三箇所あります。よくあるお寺の名前とは思いますが、同じ霊場で三箇所は多いですね。

 

 
本堂の正面でお参りしました。
 

 
斜めから本堂の全景。周りの住宅より少し高台に建っています。
 

 
近くの石仏を集めたものでしょうか。
 

 
専用御朱印帳の御詠歌。
 
 
力強い直書きの御朱印を頂きました
 
 
帰りにバス停近くの気になった神社にお参りしてきました。
このあたりは羽束師(はづかし)という地名だそうですが、古代の瓦や石灰を焼いたりする泥部(はつかしべ:泊橿部)と呼ばれる技術集団が住んでいて、「はづかし」に当て字をしたと考えられています。粘土(ハニ)を土器の形に作る(カス)ことから来ているそうで、土師器(はじき)も同じ起源のようです。
 
神社は羽束師坐高御産日神社(はづかしにますたかみむすびじんじゃ)という長い名前で、古墳時代に創建されたと伝わる古社です。このあたりは河川が合流するため水上交通が盛んで、農耕にも適した土地だったため古代から人が住み着いていたようです。

古めかしい石鳥居をくぐって中に進みます。
 

 
横に細長く、真ん中を奥に進むことができる割拝殿になっています。
 

 
由緒を書いた駒札。
 

 
もっと詳しいのがありましたので、ご興味ある方は読んで下さい。
 

 
沢山提灯が並んでいます。
 

 
大きなクスノキ。この神社一体が森林だったそうです。
 

 
奥の古めの狛犬。
 

 
手水舎。井戸から汲み上げているようです。フタの上に神社が祀られています。
 

 
先ほどの割拝殿の真ん中を通って奥に進みます。
 

 
奥の御本殿。
 

 
一回りしたところ、御本殿の真裏に小さな祠が祀られていました。
 

 
御朱印もあったようでしたがバスの時間もあって急いでいたので頂きませんでした…。
こうして霊場の札所巡りをしながら近隣の寺社を一緒にお参りして回れるのは旅行にふくらみが出ていいですね照れ