母方の祖父に20年以上前にもらったものがいくつかあります。
写真などはまだいいんですが、「いいのを売ってるのを見かけたんだけど、いる?」と言われてよく分からずハイと答えたら芥川龍之介全集が送られてきたことがありました…本棚に入っていたり、閉架になって箱入りしていたこともありましたが(段ボールM二箱分)、とてもかさばるので意を決していくつかの作品を読んでから処分させてもらうことにしました…。
心が痛みますがいつかはこうする時が来ますし、祖父も私が困るのが本意ではないと思いますから…20年間持っていたらモウイイヨと言ってくれそうです。
実はもうひとつあって、この武者絵なんです。
これまた大きな額縁に入っているので部屋に飾ることもできず、収納にしまって立てかけてあることが多いです。どこか然るべきスペースに展示してあったら様になると思うんですが。
ちょうどこないだ鎌倉殿の13人で源実朝が暗殺されたばっかりで、ここで日の目を見ないとずっと物置にいることになってしまうので、思い出して部屋に出してあります。20年前と違って住む部屋も多少は広くなりましたが、それでも40×95cmとなるとさすがに…。
右上に「歌舞伎座新狂言、星月夜鎌倉石段之場」とあります。まさに鶴岡八幡宮の石段で雪の日に源実朝が公暁に切り付けられた場面ですね。絵では北条時政が近侍し、公暁も悪善慈となっています。
左端に香朝楼とありますが三代目歌川国貞のことのようです。名前で検索すると明治時代に描かれた同じような浮世絵がいくつか出てきます。ただこの絵を額縁から外したことが無いので浮世絵なのか写しなのか分からないのですが…。
当時別に鎌倉時代に興味が特にあった訳でも無くなぜこれを呉れたのかさっぱり分からないのですが、デザインが気に入っているので当面大切に保管して折々に部屋に出そうと思っています。