中道山明王院

■真言宗大覚寺派

■御本尊:十一面観音

■広島県福山市草戸町1473

■札所:中国三十三観音第8番

 

広島県福山市の芦田川に面した愛宕山の麓にあるお寺で、隣には草戸稲荷神社があります。かつては常福寺と称し、本堂と五重塔は国宝に指定されています。
 

常福寺は807年に弘法大師空海によって創建されたと伝えられていますが、御本尊の十一面観音像は平安時代前期の作品で創建をその頃と比定する説もあります。

 

中世には門前に草戸千軒町が栄えていましたが、現在は川底に埋もれてしまい、それが遺跡として評価されています。江戸時代には福山藩主だった水野家や阿部家の庇護の下で繁栄しました。

 

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JR山陽本線の福山駅からタクシーで10分ほどの場所にあります。福山駅は大三島に向かう高速バスの発着地でもあり、大山祇神社の帰りに立ち寄りました。

 

さっそく境内まで石段が続いています歩く

 

 

石段の手前の閻魔堂。江戸時代に建てられ、閻魔大王と十王が祀られています。
 
 
石段を登り切ったところの山門の下から境内を見たところです。
 
 
山門手前のお不動さま炎
 
 
本堂(国宝)は入母屋造で屋根は本瓦葺きの建物で、鎌倉時代の1321年の建立と判明しています。和様建築に鎌倉時代以降の新様式である大仏様(だいぶつよう)、禅宗様を加えた折衷様建築の貴重な代表例とされています。
 
 
 
その横の鐘楼。手前のゆるキャラはこのあたりの草戸町の歴史を愛する会が作成した「くさどん」という名前だそうです。
 
 
本堂横の五重塔(国宝)。南北朝時代の1348年に建てられた純和様の五重塔で、初層内部の四天柱や板壁などには極彩色の仏画や文様が描かれています。初層の来迎壁(仏壇背後の壁)の「兜率天曼荼羅図」は江戸時代に寺外に流出し、現在は東京国立博物館の所蔵となっています。
 
この塔は門前町として繁栄した草戸千軒町の市井の民衆の浄財を募って建立されたと書かれていました。
 
 
奥の鎮守社に続く参道の入口五十鈴神社。何だか先が遠そうだったのでこちらからお参りしておきました。
 
 
書院は江戸時代に建てられました。玄関に何か柿のようなものが干してあり季節感があふれていました。
 
 
庫裏で中国三十三ヵ所の御朱印を頂きました御朱印
 
#明王院御朱印(中国三十三ヵ所)