もう少しで、平成の時代が終了します。
平成の期間は、約30年間ありました。
もう少しで、平成の時代が終了します。
その間に日本はどうなったのでしょうか。
今日は、企業の株式時価総額ランキングをご紹介します。
上場会社の株価総額の推移を見ると、日本企業の衰退がよく分かります。
平成元年(1989年)は、バブル経済の絶頂期にありました。
当時の日本経済は、自信に満ち溢れていました。
「平成を迎えた日本経済は『いざなぎ景気 』以来の力強い景気上昇の中にある 。
日本経済をみると 、円高への適応が進み 、その結果 、旺盛な設備投資 、個人消費による内需主導型成長の実現 、物価安定基調の持続 …
平成を迎えた日本経済は新しい段階に入った 」
経済白書にはこのように書かれていました。
世界の上場企業の株式時価総額ランキングでは 、
世界の上位 3 0社中、なんと 2 1社を日本企業が占めていたのです 。
世界の第 1位は 、当時民営化して間もない N T Tでした。
1987年2月に1株119万7千円で売り出されると、直ぐに318万円まで跳ね上がりました。
絶対に儲かると、NTTの株式を財テクで買い求めた人も多かったのではないでしょうか。
今はどうなったでしょうか。
最近では、4600円前後で低迷しています。
二度の株式分割がありましたので、当時の価格に直すと、95万円ほどにしかなっていません。
30年経過しても、売出価格にまだ追いついていません。
2位以下には 、今はもう存在しない日本の銀行の名前がたくさん並んでいました 。
日本興業銀行 ( 2位 ) ・富士銀行 ( 4位 ) ・第一勧業銀行 ( 5位 )は 、現在のみずほ銀行です 。
住友銀行 ( 3位 ) ・三井銀行 ( 2 4位 )は 、現在の三井住友銀行です 。
三菱銀行 ( 7位 ) ・三和銀行 ( 1 3位 ) ・東海銀行 ( 2 3位 ) ・東京銀行 ( 3 6位 )は、現在の三菱 U F J銀行です。
日本の土地の価値は上がりつづけるという 「土地神話 」がまだ信じられていました。
日本の土地の面積は 、米国の 2 6分の 1しかありませんが、日本の地価の合計は金額は、米国全体の地価の 4倍にまで上昇しました。
沢山の土地を所有する日本の銀行は、世界の上位に沢山ありました。
その他にも 、日本の輸出を支えていた自動車 ・重電 ・家電などの産業が 、ランキングに名を連ねていました。
上位30社のうち、なんと7割が日本企業だったのです。
このランキング 、現在はどうなったのでしょうか。
現在は、3 0位以内から日本企業が全て姿を消してしまいました。
世界の上位を占めているのは 、アップル 、アマゾン 、グ ーグル 、マイクロソフト 、フェイスブックといった 、全部がI T企業です 。
それ以外では 、小売 、製薬 、消費財 、エネルギ ー業界の巨大企業が並んでいます。
それに中国の銀行が目立つようになりました。
日本企業が低迷している間に、世界は完全に変わりました。
米国と中国の企業に、抜かれてしまいました。
令和の時代に、日本企業の巻き返しを期待したいですね。