フィンテック(FinTech)という言葉を最近よく使うようになりました。
IT(情報技術)を駆使した金融サービスのことです。
「金融(Financial)」と「技術(Technology)」を組み合わせた米国発の造語です。
スマートフォンを使った決済サービス「アップルペイ(Apple Pay)」「アンドロイドペイ(Android Pay)」もそうです。
今回ご紹介するのは、銀行やクレジットにある自社の取引データを
企業がインターネットで吸い取り、自動的に仕訳データに変換して利用するサービスです。
最近の私の仕事の一つでもあります。
今までは、経済取引を一つひとつ仕訳にして、損益計算書や貸借対照表を作成していました。
要するに、銀行通帳やクレジット明細を見ながら、パソコンに入力していたのです。
それを、フィンテックを利用すると、ボタンひとつで、銀行からのデータを仕訳に自動的に変換して、入力してくれるようになったのです。
最初は、間違いもあるのですが、それを修正すると、AI が学習して、次回から間違わなくなります。
そのうち、全部が自動処理になります。
そうなると、財務入力担当者の仕事はなくなってしまいます。
いよいよ時代が変わってきたという実感をしています。
私がこの業界に入ったのは、昭和54年です。
その当時は、銀行通帳などを見ながら、伝票に仕訳を記入します。
それを元帳に転記して、月末の締め切りではそれぞれの元帳から転記して、損益計算書と貸借対照表を作成するのです。
ところが数字がなかなか一致しないのです。
その当時に求められた能力は、字が綺麗なこと、そろばんが早くて正確なことでした。
それが平成に入ってパソコンが普及するようになると、手書きの帳簿が必要なくなってきました。
そうなると求められる能力も、キーボードを使って、早く正確に入力することに変わりました。
今後は、そのキーボード入力も不要になる時代が近づいています。
従来の仕事がAIに置き換って、人間のする仕事が変わると、最近は話題になっています。
AIが私たちの生活を間違いなく変えていきます。
それが、身近に感じるような出来事でした。