「反省させると犯罪者になります」というショッキングな本の紹介を致します。
著者は、岡本茂樹さんという元立命館大学の産業社会学部の教授をされた方です。
刑務所での受刑者の更生支援にも携われました。

殺人という行為は、他者を極めて大切にできない気持ちがあるからできることだそうです。

ではなぜ他者を大切にできないのでしょうか。

それは自分自身を大切にできなくなっているからです。

逆に言えば、自分を大切にできる人は、他者を大切にできるのです。

実は、頑張るしつけが犯罪者を作っている、と警告をされています。

しっかりとした子どもとは、

我慢できること、

一人で頑張ること、

弱音を吐かないこと、

人に迷惑をかけないことです。

だからこういう子供を育てるパターンになりがちだそうです。

反省が行き過ぎると、それがありのままの自分でいてはいけないというメッセージになります。

私たちは生まれたときは皆、赤ちゃんです。

言わば、ありのままの自分そのものです。

しかし、成長する過程で、周囲の大人からいろいろなメッセージをもらって、

ありのままの自分でいられなくなるのです。

正論を言えば、親が勝って子供が負けるという構図に必ずなるそうです。

結果として残るのは、親子関係の悪化です。

正論は、相手の心を閉ざす言葉の凶器になってしまいます。

人間関係を良くするために使いたい言葉は、

ありがとう、

うれしい、です。

自分が受け入れてもらえなかったとき、

認めてもらえなかったときは、

寂しい、悲しいといった言葉で自分の気持ちを素直に表現できることが必要です。

大人になっても、子供の部分が大切です。

子供の部分というのは、ある意味、本能のようなものです。

遊びたい、眠りたい、

こんな勉強したくない、

こんな仕事やりたくない、

あの先生大嫌い、

あの上司はうっとうしい。

人間の弱さは魅力でもあります。

ありのままの自分をうまく出せる人こそ本当は強い人だそうです。
人は皆、弱い生き物です。

だからこそ、人は人に頼って生きていかないといけません。

しかし、素直に自分の気持ちを表現することが不得手な人は、

人に頼ることが苦手になります。

そして、人に頼れなくなると、違うものに依存するようになります。
問題行動が起きたとき、その直後に反省させることがいかにダメなことか。

真の反省は、自分の心の中に詰まっていた
寂しさ、悲しみ、苦しみといった感情を吐き出させると、
自然と心の中から芽生えてくるものです。
教育のあり方を色々と考えさせられた一冊でした。