人間はなぜ、旅行や移動することが好きなのだろうか?

人間は最初は移動するためには、自分の足で歩くしかなかった。

そのうちに、権力やお金で、移動する手段を手にしました。

最初は、人力車、要するに他の人間が車輪のついた椅子を引っ張って運んでくれるもの。




次に、馬車ができました。

シベリアの方では、トナカイや犬がそりを引きました。

人間の言うことを聞く動物であれば何でもよかったのです。

1804年にイギリスで、リチャード・トレビシックが蒸気機関車を初めて走行させました。

日本では、遅れて1872年明治5年に鉄道が開業。

イギリスで蒸気機関の定期バスが走るようになったのが、1827年。

1908年に、アメリカデフォードがフォード・T型を発売して、自動車を大量生産ができるようになりました。



有人飛行は、アメリカのライト兄弟が世界で最初です。

自動車ができてから約200年、飛行機で空を飛ぶことができるようになって約100年です。

どんどん早く、遠くに行けるようになりました。

地球上ならどこでも行ける時代になりました。

人間は何故、移動することを求め続けるのでしょうか。

それは、遺伝子が移動することに喜びを感じるようになっているからです。

より良い生活環境を手にするには、移動して一番良いところを選択できた方が、生存し続ける可能性が高くなるからです。

人間には生存の可能性を高めるためのプログラムが内蔵されているのです。



エゾシカも広く移動します。

阿寒湖畔と白糠町がエゾシカの道内でも有数な越冬地です。

春になると周辺の地域に広がって移動します。

出産育児の場となる夏の生息地へ移動するのです。

そして、また厳しい冬になると越冬地に戻るのです。

エゾシカは、地図も磁石も持っていませんが、数十kmを正確に移動します。

遠いところでは直線距離で100km以上も移動します。

これも移動することが好きな遺伝子を持っている証拠です。

人間も生き延びるための遺伝子を持っています。

移動するとワクワクするのです。



だからドライブや旅行が好きなんですね。