2021年に
第74回カンヌ映画祭の
コンペティション外部門で
最初に上映された韓国映画
『非常宣言』

ソウルからホノルルに向かって飛行中の
民間航空機内で
致死率の高い未知のウイルスが拡散され
乗客やCA、機長までもが感染し
次々と絶命していく
パニックスリラーです🎥
飛行機が危機に直面し
通常飛行が困難になった時
パイロットが
不時着などを要請することを
『非常宣言』と言うそうですね✈️
数十年前までは
飛行機のテロと言えば
金銭や仲間の解放などの要求
というイメージでしたけれど
2001年9月11日の
アメリカ同時多発テロによって
これまでの
ある種のテロの常識が大きく覆され
戦慄が走ったことを
強く記憶しています
そして今作品で
またしても戦慄が走りました

航空機内のバイオテロは
新しい犯罪行為というだけではなく
もし実際に起きた場合には
この映画の中のように
機内の人々や
地上にいる対策本部の人たちも
どうしたらいいのか判らず
パニックに陥ってしまうと思うのです
こういう事って
きちんと想定してあったり
対策マニュアル等の危機管理を
国や航空会社はしているのかしら❔
失望した乗客が死を覚悟し
愛する家族に電話をかける場面があって
1985年8月12日の
日本航空123便墜落事故の記憶が
甦りました
当時はスマホなんてありませんから
機体が激しく揺れるなか
手帳に遺書を書き残すなど
家族への想いや
感謝の言葉が綴られているのを見て
止めどなく涙がこぼれました

時事通信社
今回の映画では
テロ発生前の犯人の異様な行動や
乗員・乗客に徐々に拡がる感染症状に対し
懸命に取り組む人々と
利己的な人
また
飛行機内という密室で蔓延した
殺人ウイルスを恐れ
着陸を拒絶する地上の人たちと
なんとしても助けようと
奔走する人々などの人間模様も
よく描かれていて
見応えがありました
2019年に発生した
新型コロナウイルス感染症は
今年で4年目に突入しますが
パンデミックが継続するなかでも
行動制限が緩和され
向き合い方は未だに試行錯誤と
迷走中
パニックにならない冷静さと
状況を受け入れながらも
前を向く気持ちを忘れない強さを
気付かせてくれた作品です
