Amazonプライムで観た
『友だちのうちはどこ?』
は
色々な意味で衝撃的でした


あらすじは
クラスメートのモハマッドの
大切なノートを
間違えて持ち帰ってしまった
アハマッドが
その日のうちにノートを返すために
友だちの家を探し歩く
と言う
いたってシンプルなストーリー
ノートを返すため
友だちの家を探し歩く姿を
生き生きと撮った
アッバス・キアロスタミ監督の名を
世界に知らしめたイラン映画です
舞台はイラン北部の村
コケールとポシュテ
間違ってモハマッドのノートを
持ち帰ってきてしまったアハマッドは
隣村のポシュテに向かいます
隣村とはいえ
山あり谷ありのなかなか大変な道のりで
ポシュテに着いたものの
モハメッドの家が
どこにあるのか知りません
出会った人に尋ねても
まともに話を聞いてくれる大人がおらず
さんざん振り回されてしまいます
だんだん辺りが暗くなり始めるなか
アハマッドは
無事にノートを届けられるのか❔
結末は是非この作品を観て
確認してくださいね

とにかく驚いたのが
子どもたちの表情や動きが
とてもリアルで瑞々しいこと
実はキャスト全員が素人
そこの村に実際に住んでいる方たちで
職業俳優を
1人も使っていないのだそうです

村の風景も
ロバの付ける鈴や蹄の音も
ありのままを映していて
ドキュメンタリーを観ているような
リアルさがあり
また作品の中で靴を脱ぐシーンでは
大人も子どもも
靴下の踵に大きな穴が開いていたり
今の日本では見かけない光景にも
驚きを隠せませんでした
この作品が公開されたのは
1987年
イランでは
1979年にイラン革命が起き
伝統的なイスラム教への回帰を目指した
国づくりが行われ
その一環として映画も
厳しい検閲を受けるようになります
政府への批判や女性の人権問題
西洋の文化を称賛するような話題を
扱うことは出来ないのです
それでもこの作品を観れば
理不尽なルールを押し付けてくる
大人たちの姿に
体制批判とも取れるメッセージが
感じられます
今作品でとても印象的なのが
ジグザグとした坂道
1992年公開の
『そして人生はつづく』
1994年公開の
『オリーブの林をぬけて』も
コケールが舞台の作品なので
《コケール・トリロジー》と呼ばれ
ジグザグ道三部作と言われており
あわせて
視聴してみようと思っています🎥