夕方4時には部屋に戻り、コーヒーを飲みながらテレビを見て、検温と血圧を計りにやって来る看護師さんとお喋りして過ごしていましたが、明日の3度目となる全身麻酔に備え、病院から事前に頂いていた冊子を読み返すことにしました。
過去に2度、全身麻酔手術の経験はあるので、勝手が分かっているぶん何の不安もありませんが、あれから××年も経っているので、改善されたり、変化したことがあるかもしれません。
1度目は、体育祭の試合で相手の拳が当たり、鼻の骨を折ったための手術でした

所要時間も短く簡単な手術ではありましたが、初めての事で、
「目が覚めなかったらどうしよう
」

などと心配したのを覚えています。
この頃は麻酔のかけられ方を知らなくて、病室にいるうちにお尻に打たれた注射が麻酔薬だとばかり思っていたので、手術室に着いても、ちっとも眠くならい事に内心焦りを感じ、でも先生にその事も言えず、
「このまま眠らないうちに手術が始まっちゃったらどうなるの
」


と、泣きそうになりながら横たわっていたのを思い出します

それからわずか1年後に喉に膿疱ができ、その切除手術のための全身麻酔を経験するのですが、これには5時間近くもかかったため、術後のほうが大変でした。この麻酔でもエピソードがあって、何と突然覚醒したのです、手術台の上で

何の前触れもなくいきなりバチッと目が開いて、縫合中の先生と目が合ったと言う

「うわっ
ビックリしたぁ~
ちょうど今ね、縫い終わったところ。」



そう言って、黒い糸をぴ~~っと引っ張って切るのを見て、再び寝落ちしましたけれど

2度目の術後、傷口よりも気管挿管チューブが長時間入っていたことによる喉の痛みが酷く、自分の唾も飲み込めない状況で食事も喉を通らないので、予定より長いこと点滴を打たれていましたし、尿管を入れられていたので、その負担も大きかったのが辛かったですね

冊子を読むと、あの頃より随分と細やかな配慮がなされるようになっていることを知り、より安心感を持って手術に挑めます
