フルメタルジャケッツの必殺ツープラトンをうけ、ついにマリキータ
マンが戦線離脱しました。
「慈悲の心」の大切さを説いてきたアタル兄さんでしたが、マリキー
タマンこれ絶命してません?
アリステラも「わが親友マリキータマンへの弔い…」て言ってますし。
伝えられなかった、ゼブラからの忠告。
「言葉の先にある、仕組まれたワナ」ていうゼブラの助言は、結構
重要なキーワードだと思うのですが。
だってこれサタンの罠は、Ⅱ世のときの「ジェネラルストー
ン」のように形ある物質的なものではなく、「言葉」だと断言
されてますから。
もともと六鎗客もサタンの事は信用してないみたいですし、そのサ
タンから何らかのアイテムを受け取ったりはしてないでしょう。
サタンはアリステラにいったい何を吹き込み、そして何を隠している
のでしょうか?
六鎗客のなかでも「オメガの星の救済」と「神越え」については、そ
れぞれ優先順位がわかれており、支持する立場も違っています。
マリキータマンの言動をふりかえると、彼はアリステラよりの立場に
いたみたいですね。
アリステラもマリキータマンには、絶対の信頼を預けていたように思
えます。
おそらくマリキータマンは、アリステラの「懐刀」を自認していた
のではないでしょうか。
懐刀:もしもの時の用心のため、懐にしのばせた小刀のこと。
それが転じて主君が常に傍におき、その命令を忠実にこな
す最も信頼のおける部下のことを指す。
マリキータマンはこれまで、オメガの民のために己の全てを捧げる
アリステラの姿を間近で見続けてきたのでしょう。
アリステラがその使命の重さに苦悩し、自信を失い押しつぶされそ
うになったときも、幾度となく励まし支えてきたのでしょう。
オメガの星と民のために己を殺してつくす…そんなアリステラだか
らこそ、マリキータマンは自分のことを優先して動かないアリステ
ラのために、「せめてアイツの思うままに自由な手足となって動い
てやろう」と決めていたのではないでしょうか?
たとえサタンに仕組まれた罠に嵌ろうとも、決してアリステラを一人
にはしておかない。
地獄の底へだろうとついていくと決心したマリキータマンには、ゼブ
ラの忠告は何の意味も持たなかったのでしょうか?
マリキータマンのアリステラに対する忠義と友情は本物です。
彼がアリステラを守る限り、アリステラも止まらない…いや止まれな
いのだと思います。
だからこそアタルは、止まれないマリキータマンの歩みを止めるた
めに、完膚なきまで打ち倒したのでしょう。
親友を正しく守る術を持てなかった男が最後に伝えたこと、それは
故郷のために自分自身の考えを大切にすること。
絶命間際、彼なりにゼブラからの忠告を伝えたのだと思います。
夕闇に消えていくマリキータマン…その胸に刻まれたAとBのイニ
シャル。
しかし最後の瞬間、彼の胸に本当にうかんでいたものは、
「親友」と「故郷」の輝かしい未来。
ただそうあってほしい…と願う、冷奴です。