私が一番期待していたドラマが始まりました。
「3年A組」制作スタッフが再集結して作られたこのドラマ、いざ蓋を開けてみたは良いものの、「3年A組」と作りは同じのような気がする……。脚本は武藤さんではないらしいけど、大まかなプロットが「3年A組」と似ている気がするし、主なキャラ造形も少し似ている。
けど、今回の話は本筋をガッツリと進めていないし、過去日テレで放送された「ブラッシュアップライフ」と同じくタイムリープものなので、ある程度は視聴率を確保出来るんじゃないか? って思います。今後に期待。
全体的な感想
全体的に俯瞰してみると、第1話で中心となったのは鵜久森叶で、テーマとしては現代社会で今なお問題となっている”いじめ”。最初が肝心とされている話にこの問題を入れたのは正しいし、”このドラマはどういう話?”を見せていくという線で辿ると全うだと思います。
第1話の冒頭は1年後3年D組の生徒達が卒業している日から。そして、主人公の九条里奈が何者か──3年D組の誰かに背中を押され、殺害される……と思ったら、1年前にタイムリープ。1年間を通した彼女、しかも自分の受け持つクラスの誰かから1年後殺されるかもしれない、そう知ってしまった彼女は「何でもします」と宣言。
で、その後に栖原竜太郎から借金の申し出をされるなどして、九条里奈は良いように生徒の駒にされていきます。まあ当たり前の話だよね。目の前に気の弱い教師がいて、「何でもします」って宣言されたら、そりゃあ生徒の駒にされるし、何もしてくれないと分かっている生徒からすれば心底軽蔑されるに決まってる。
だからこそ、九条里奈は物語後半、意を決して鵜久森叶が抱える”いじめ”を解決しようと行動をします。
ここまでの話、正味面白いか面白くないかって言えば面白いの部類に無論入るんだけど、正直言えば「3年A組」は超えられないと思う。
理由からすれば、まず物語後半において顕著に見られた通り、絵的に微妙だってこと。
学園サスペンスものだって理解はしているけど、制作陣が「3年A組」だと知った上でこのドラマを見ると、恐らく視聴率はなかなか難しいんじゃないかなぁって思ってる。多分ほとんどの視聴者は連ドラに久しぶりに出演する芦田愛菜狙いで見てるんじゃないかな。←
九条里奈
主人公です。第1話なので軽くキャラ考察をしてみようかな。
九条里奈は気弱で生徒とはあまり絡まない教師。家庭でも夫とはあまり話さそうだし、一緒に過ごしても楽しく無さそう。けどドラマ的に成長が見込めるキャラだと思うし、生徒と対峙している場面を見る限りは「3年A組」の主人公:柊一颯と似ている部分はあるのではないか? と思います。
柊一颯も最初は気弱な性格で生徒から嘗められていたけど、立て籠もり事件を起こして生徒と対峙するようになってからは面と面を向かって話せる人物だし。九条里奈もそのうち生徒と拳をぶつけ合うのでは? ってそんなことを見ているときに思っていました。
鵜久森叶
3年D組の生徒でかつ、このドラマにおけるサブキャラな感じ。
彼女の性格は真面目な性格で、勤勉で成績優秀な人物。だけどそれがかえって裏目となり、3年D組全員が引き起こす”いじめ”の対象に。1年後では彼女は不登校の末に自殺をしてしまうという最悪な結果を迎えることになっているらしい。
彼女、「何でもします」「世界を変えたい」と言っていた九条里奈に楯を突いていたし、何かあるのでは? と思う。心底軽蔑するほど、何か物語が進むにつれて重要な秘密が隠されていそうです。
3年D組
治安悪いね。一見荒れていなそうに見えて、実は荒れている。
私が思うに、近年の高校生って頭が偉い分、うまく生徒同士のこじらせなどの問題・不祥事を隠していがちだし、「自分はもう大人だから1人で何とか出来る!」というような勝手な独立しようとする気持ちが誇大しがちだから、いざ目の前に問題、あるいは自分の身に不都合なことが起きようとすると他人に責任転嫁して逃げがち。
今回の話もそう。鵜久森叶をクラス全体でいじめていた事実が九条里奈にバレると、それまで先導していた生徒は他人に責任を押しつけて逃げようとしていたし、何とか場を誤魔化そうとしていたし。
現代の学校に起きているクラスの実情を日テレは上手く作っていると思います。流石。
まとめ
こんな感じ。第1話としては好調だと思うけど、一方でどこか不安になる部分もある。
しっかりと駆け抜けて欲しいなぁって思います。