6月は終わり、もう今年が半分になりかける中、私という大学生は勉強三昧です。
『3年A組』の配信が今日で終わると思うと、何だか寂しく思う私です。
第8話
泣いた。最終話まであと2話だけど、ここで青春シーンを入れてくるの反則過ぎません????
まあだけど、第8話でみられた大きいところって柊の計画性だよね。彼、用意周到過ぎませんか??
全体的な感想をひとまとめで語るとこんな感じ。面白かったです。
だけど、この話って総復習みたいなものだし、生徒主体で動かした感じだからあんまり物語自体は動いてない。だって柊が設定上主人公ですもん。しょうがないね。
とはいえ、しっかりと生徒達主体で物語を動かし、A組らしさを出してきたのは面白かった。別視点で物語が動くの、案外私の好物だったりする。
冒頭はいきなり学校外。
捜査線上から外されていた郡司警部補が相楽文香と話されていました。
どうやら彼は元教師であることから、柊の本当の目的を知りたがっている様子でした。”刑事の勘”ってやつかな。
恐らく彼の勘がまさぐっていると思うんですよね。どうして柊が学校外に、しかも警察内部にも協力者を用意する必要があるのか。その勘を頼りに彼は文香の元へ行ったんですね。
で、文香の話で分かったのは、文香と武智との関係のこと。まだ教鞭を執っていた頃、文香は武智に強く迫られていた様子。
恐らく前回明らかになったあの関係のことでしょう、その関係でお金が出ることから生徒を自分の勧める大学へ行かせようとしていました。
しかし文香はそのことに拒否。で、彼女の勘─”女性の勘”ってやつかな、それが効いて武智の黒い話が文香に伝えられ、武智は脅迫ともとれる台詞を文香に突きつけます。でも彼女って強いよね。どんな脅迫でも自分を強く見せつけているんだから。
まあ現実は結果論、文香は精神を病み、教壇を降りることに。その話が柊の耳に入り、今回の事件へ発展することになる。でもその話は文香自身のもとへは伝わらなかったことから、きっと柊自身ないし彼女の父親が判断したことかなぁって思います。親心に恋心。切ない。
話は進みに連れ、なんと武智を窮地に陥れたあの動画が”フェイク動画”だと見破られます。それを見破ったのは堀部瑠菜。回想で分かったことですが、彼女は電脳部(要はパソコン部? みたいなとこかな?)に西崎颯真と所属していました。そして、同時に景山のフェイク動画に最初に気づいたのはなんと彼女でした。凄いな……。
で、そのフェイク動画を巡り、柊とA組の間に亀裂が生じます。柊は教室を去る前に「俺を判断してくれ」と言い残し、クラスに判断を委ねます。夜になり、最初は西崎の勝手なる判断、もとい柊に元々から反対をしていた人達の手でSNSに例のフェイク動画を投稿しようとしたものの、途中から一変。柊に助けられた人達により状況が少しずつ変わっていきます。
その時の重要なキーワードが、冒頭の柊が話した「グッ、クルッ、パッ」。これどういう意味かと言うと、自分がこれからする行動を今一度立ち止まり、視点を変えて考える。そしてそこで再び考えたものを自分の行動に照らし合わせる。これって要はSNSの投稿する行動がよく当てはまるんです。
SNSって誰かの思いつきで発信されるから、ある人が今日のことを呟く時に思いつきで発信される。だがその内容によっては誰かを傷つけるものになるから、そこで内容を今一度確かめ、問題が無いか確かめてから発信する。このことがギュッと詰まったのが柊の台詞なんだなぁって思います。
で、なんで今回柊が生徒達の携帯と鞄を返却したかというと、もう生徒たちに伝える内容はないから。今まで携帯やら鞄やらを回収してきたのはそのためだったんだなって今思うと、柊は用意周到だなぁって。
最終的に彼らはフェイク動画をSNSに投稿するのを止めます。その時に甲斐が西崎に放った台詞が印象的。
「思いをぶつけてみろ」。
彼が柊と拳をぶつけた結果、甲斐は変わることが出来た。それだけじゃなく、他の生徒もそれぞれ言葉を吐いて思いを柊にぶつけることで、みんな変わることが出来た。嘘などない、純粋に満ちた甲斐の台詞。感動的です。
クラスの皆が柊のいる部屋に行きますが、そこにはいなくなぜかちょこんと座っている茅野。この時の茅野可愛いんだけど……。
それで、柊はどこに行ったかと言うと、郡司警部補と対面してましたとさ。
郡司警部補はどうやら柊がやろうとしていることに気づいた様子。だけどそれは”犯罪”と認識している様子らしく、柊を捕まえようとする。まあ、純粋なる刑事でかっこいいなぁって……。
それで、第8話の終わりかけで柊が捕まるところをヒーローが出てきました。
……なんで????????????
あとさ、武智を殺人罪で適用しようとするとあれは難しいと思うで。あの証拠だけで、しかもフェイク動画だけで起訴しようとするのは至難の業。ここからどうなることやら。
第9話
全体的な感想。本筋は進まないと思わせて進むのズルっっ。
物語序盤は後日談的な話。こういう系の話って何だかほっこりとするから良いよね。
A組の生徒達によるその後の姿が映し出された後、物語は渦中の立て籠もり現場へ。
まあと言っても、そこでの話はあまり印象に残らなかったし、最終回手前だからか視聴者だけに明かされない話ばっかりだから、生徒達が泣いている理由が分からないし感情移入が出来なかった。
でも何となく言いたいことは分かる。柊は恐らくSNSを敵にして全国民にその醜態を暴きたいと思っているからこそ、協力者が沢山いるし、警察内部にも協力者を擁立することが出来た。ここまでの話を整理して考えれば普通に想像は付くのでは無いかと思います。
で、第9話が終わりかけた時に衝撃の事実。まさかの親友だった茅野が澪奈を殺したことを自白。
彼女、どういう心理で自白したのかよく分からないけど、まあそこら辺は次回に続く感じだと思うし、後日談的な話で皆にあまり興味を向かれていなかったことも分かるのでは? と思いました。まる。
第10話
最終回ですね。話自体は社会的に最重要論点なはずなのに、あまり盛り上がらないのは奇跡としか言い様がないです。
とは言っても、柊の台詞は社会的にとても大事な台詞だと思うし、何回放送されても色褪せないドラマだという事は言えると思います。
始まりは第9話の続きから。
柊は防弾ジョッキを着て狙撃から免れていました。彼の今までの計画性から考えれば普通に驚かないです。
だけど茅野が「澪奈を殺した」と言ったのは驚いたな。彼女、今までそんな素振りを見せてこなかったし。
彼女曰く、澪奈が自殺した日、一緒に彼女が飛び降りたビルの屋上にいたらしいです。その際にクラスメートと一緒になって無視をしたことを澪奈に謝罪をしようとしたものの、澪奈が「もうダメだ」と言い、ビルから飛び降りようとします。
そんな澪奈を茅野が掴み、離さない。けど「楽になりたい」から離してしまった。
そんな自分が許せない。だから茅野は澪奈を殺してしまったんだ。そう思ったんですね。
茅野らしいなぁって思います。今までの話から分かることとして、茅野ってA組の中で一番良いキャラをしてるよねって。
誰よりも健気で、状況の飲み込みが早い。だから柊がやろうとしていることにいち早く気づき、いち早く行動が出来たわけですね。
そんな茅野を見たクラスメートは彼女に対し説得。逢沢が最初に茅野を説得したのは納得。だって誰よりも近くで見てきたのって、彼だし。
”罪悪感”を茅野はこの10日ずっと抱えていた。「自分のせい」「自分が澪奈の手を離してしまったから」「もし自分があの時手を離していなかったら」という罪悪感。彼女らしいし、自殺現場に居合わせて説得出来なかった高校生が持ちそうな罪悪感っぽいですね。
物語が進み、柊が語るところへ。
まあ正味そこまでは面白くなかった。これまでの話を振り返るようなものばかりだったし、そこに新鮮な情報はあまり入ってこなかったから普通かなぁ……。
だけど、郡司警部補が柊の目的を知って彼の腹に一発殴ったのは良いなって思う。彼は元々教師だし、教え子を一人亡くしている訳だし。
それで、物語はお約束の午前8時。
柊はマインドボイス=SNS上に現れ、全てを明かします。
その時のシーンがとても印象的でした。ドラマの最重要論点であるし、演出が凝っていて凄く良かった。
それにSNSの人々が全て柊の手によって踊らされていたことを知ると、慌てて彼を貶したり責任転嫁を始めたりして面白かった。人間って都合が悪くなるとすぐ責任を誰かに押しつけたり、すぐゲスな言葉を発するよね。汚い。
でもそれで澪奈や文香の精神が病んで、文香は引きこもり、澪奈は自殺。その2度の出来事を柊が痛感されたからこそ、”言葉は時にして凶器になる”という台詞が言えるんだなぁって思えた。
そしてだからこそ、前々回の話であった「ギュッ、クルッ、パッ」が言えるし、全ての名台詞に説明がつく。全て自分が経験したからこそ、自分と似たような経験をして欲しくない。最終話の彼の台詞、特に熱量があって良かったです。
最終的に柊は屋上から飛び降りようとするも、それは茅野を含めたA組に止められます。それは郡司警部補の協力があってこそ、なんだろうなって。もし彼がいなかったら柊は死んでいたし、望んでもない死を迎えていたことにもなるし。
郡司警部補、最後の最後で活躍するのずるいです……。柊はそこも含めて彼を選んだと思うけど。
郡司警部補が柊の手首に手錠を掛け、警察に連行されて事件が終結。
物語は後日談的な話へと変わり、成長したA組たちへ。
後日談的な話はあまりどうと言うことは無かったんだけど、ほっこりしたな。けど茅野はそこで印象に残る台詞を残したので、抜粋。
さくら:先生? あの事件で世の中が大きく変わったなんて全然なくて。まるで何も無かったように、皆相変わらず忙しくなく生きてて。……でも、これだけはどうしても言いたくて。あの10日間は、私にとって青春でした。
彼女らしさが全開の台詞でした。
柊の起こした事件というものはSNSを標的にしたものであり、人の心に直接問いかけたもの。不特定多数の人々に”言葉は時にして凶器になる”ということを教え込んで、それを胸の内に大切にしまっておく人もいれば、無下にしてしまう人だっている。時間というものはあっという間に過ぎていくものだから、その言葉を忘れてしまうかも知れない。それでも柊は計画を実行に移した。その気持ちに生徒達、学校内外に潜む協力者、そして郡司警部補や教師たちが共鳴してああいう物語のオチになる。納得。
総括
と言うわけです。確かにこの内容であるならば、社会的に話題作になるよなぁって思ってます。
個人的な感想はあまりなく、ただただタメになるような台詞ばかりだし、今に通じるものばかりだったなぁって。日テレってさ、学園ドラマに対する力の注ぎ方バグってない?????
あそれと、A組の制作スタッフたちが再集結して夏ドラマ『最高の教師』を作るらしいので、またそれに関する感想も随時出していきたいと思います。(あくまで予定)それではまた。