ファットスキーの試乗環境
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雪タイプ:乾雪
雪質:新雪
雪面状況:かなり軽い深雪
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かなり強い寒波なせいか、雪が非常に軽かったです。
深雪の量はヒザくらいまで。



ファットスキー以外の試乗環境
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雪タイプ:乾雪
雪質:新雪
雪面状況:キッチリグルーミングされた締まったバーン
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放射冷却で朝は北海道並の冷え込みとなりました。
雪がキュッキュ鳴ってました。ここはどこの北海道?
バーンコンディションは最高でした。



[BLASTRACK] ELIIXIR
オールラウンド系
なんでも今年一番売れた板だそうです。
カービングもいけますし、見た目細いくせに深雪も結構いけます。
1本で何でも出来る板なのですが、こういった板によくある器用貧乏ではないです。
もちろん、SL板並の整地性能は無いですけど、それぞれの分野で高い水準を発揮しており、エキスパートでも満足できます。
さすがOGASAKAといったところですね。※BLASTRACKはOGASAKAのフリースキー用ブランドです。
これはお勧め。
特に中高年で、今まではバリバリだったけど、そろそろシニアスキーかなって人はマストバイです。


[ARMADA] TST
ファットスキー
形状がちょっと特殊です。
普通のファットよりは攻めるタイプです。
深雪でも結構飛ばせました。
整地はそこそこ。
深雪でのスペックを考えると、整地は十分な性能かなって思います。


[K2] IRON MAIDEN
ファットスキー
スリム系ファットスキーです。
K2の来期イチオシだそうです。
ARMADAのTSTに比べると、深雪での浮力は抑え気味です。
とはいえ十分なスペックがあります。
さらに整地も滑りやすいです。
すごい扱いやすいです。
オールラウンド系の板をファット寄りにした印象。


[K2] BOLT
大回り用(少しオールラウンド寄り)
見た目はオールラウンド系みたいな、サイケデリックなデザインです。
でもデモンストレーターが使ってるくらいにしっかりしてるそうです。
基礎スキーとして十分なスペックがある割には滑りやすい印象。
まだまだ現役。でも最近ちょっとヒザ・筋力が弱ってるから少し楽にしたい。って層に合うと思います。


[K2] VELOCITY
オールラウンド系
持った瞬間、あまりの軽さに驚きました。
なんでもメタルの代わりにグラスを入れてるんだとか。
たぶんガラス繊維強化プラスチックだと思う。
軽く柔らかって部分だけを聞くと、なんだ中級者用かって思いますけど、これは一味違います。
すごく軽いし柔らかいので、もちろん中級者に一番お勧めなのですけど、エキスパートの使用にも耐えうるスペックを持ち合わせてます。
高速域では流石にバタつきが出てきますけど、1級程度なら申し分ない性能です。
正直、この軽さ・柔らかさで、この性能は驚きです。
とにかく軽いので疲れません。
色んなタイプの人にお勧めです。
1、普段は家族と一緒にのんびり滑って、子供の世話で動き回る。だから疲れない板が良い。でも時々はしっかり滑りたいな。そんなお父さんやお母さんに。
2、板の取り回しに不安の残る初級~中級者レベルの方へ。軽く取り回し易いですし、上達するまで使えます。
3、らくーにしっかり滑りたいという、上級者のセカンドモデルに。


[VOLKL] PLATINUM CD SPEEDWALL
オールラウンド系
日本オリジナルモデルってところがポイント高いですよね。
ロッカーのお陰か、長い割には滑りやすい板です。
どちらかといえば大回りの板だと思います。
結構安定してて、安心して乗れました。
なかなか悪くないフィーリングです。


[ATOMIC] BLUESTAR Demo S、BLUESTAR Demo A
小回り用(S)、大回り用(A)
今までのDemo、DemoXのモデルチェンジ版です。
名称が変わってます。
板のコスメにはBLUESTAR Sと書いてますけど、間にDemoと付けるそうです。
DemoXに相当する板は無かったので、Demoに相当する板です。
今シーズンまであるDemoとDemoXという分類ですが、BLUESTARでは板が同じでビンディングがDemoX相当はX-Bindingにして剛性UPって扱いだそうです。
この辺、ちょっとアヤフヤな回答だったので、実は違うのかもしれないです。
というのも、板が結構柔らかで、ちょうど今のDemoと同等の柔らかさに感じました。
ここから、1段階上の板があるんじゃない?って感じたわけです。
ここは来期モデルの詳細情報待ちかな。

柔らかくともD2 Demoの血統だけあり、安定性は十分にありました。
ただ、モデルチェンジの割にはインパクトが無いです。
良くも悪くもD2 Demoの血統といった感じ。
感じたのはロッカーの分、ターン始動が早くスムーズに出来るってとこでしょうか。
後半ネガティブに書いてますけど、D2 Demoはとても良い板です。来期も相変わらず良いなーて事です。

ただですね、Sのデザインが微妙です。
コスメがスカイブルーにビンディングが黄色という、チープなオモチャに見えてくる色でした。
もうちょっとこう、ねえ?


[ELAN] GSX
大回り用
エッジが雪面に食らいつく感覚がすごくありました。
結構な安定性で、余裕をもって飛ばせます。
今期と何が変わったかは不明。変わってない気がする。
SLXは無かったので試せませんでした。


[ROSSIGNOL] Demoβ
今期と比較して、すごい曲がります。
たぶん去年試した時と板の長さが違うせいもあるんだろうけど、なにこれってくらい別物。
オートマチックにフルカービングです。
これはロッカーがどうとかじゃなく、別の要素を何か変えてる気がする。
個人的には良いフィーリングだけど、人を選ぶかも。


[SALOMON] 24
オールラウンド系(基礎スキー寄り)
たしか数年前に中高年を中心にバカ売れした板です。
理由は楽に滑れて疲れにくく、上級者の使用にも耐えうるスペックって点。
相変わらず楽に滑れます。
が、BLASTRAKのELIIXIRに完全に食われてます。
残念無念。


[OGASAKA] TRIUN SL+GRプレート
小回り用
SL板に最上級グレードのGRプレート装着です。
最初の印象は硬い。
緩めの斜面では、たわみません。
スピードもしくは体重が必要です。
急斜面で本気カービングすると、さすがSL用だけあってグイグイ走ります。
安定性もかなりあります。
ちょう気持ちいいです。
そのくせ、他のSL板みたいなピーキーな感覚は無く、非常に扱いやすいです。
これはエキスパートにお勧めの1本。
というか欲しい。


[OGASAKA] TRIUN SL+FLプレート
小回り用
OGASAKAの基礎用の板は、FLプレート装着の人が多いです。
板を完全一致させてプレートだけの比較をしたことがなかったのですが、
プレートだけでこんなに違うのかーと驚愕しました。
FLプレートにするだけで、ずいぶんマイルドさが増してます。
基礎用として使うなら、FLプレートの方が柔軟に使えるので良いかと思います。
が、急斜面での本気カービングの気持ち良さは少し落ちます。


[OGASAKA] TC-SV+FLプレート
小回り用
滑るとしっくりきました。
なぜかといえば、手持ちのTC-SX(2010-2011モデル)とフィーリングが同じです。
こっちのが綺麗にチューンナップしてるだけあって切れますけどね。
TC-SXと何が違うのか分かんないので聞いてみたところ、中身はSXと同じような物になったらしいです。
TRIUN SL+FLより更に柔軟に使えます。
使いやすかったです。
切ってずらして飛ばして、良いフィーリングです。


[HEAD] I.SL
小回り用
基礎小回り用ですよって言われたけどこれ・・・SL用だよね。
切れます。私はSL用だと思います。
そして硬い。
フレックス的にはそうでもないらしいんだけど、硬い。
ちょっと技量が足りませんでした。もしくは相性が悪い?


[HEAD] I.SPEED
オールラウンド系
結構かため。
オールラウンドって位置づけだけど、基礎大回りに良い感じです。
しっとり張り付く感じがありました。


[FISCHER] SUPERRACE SC
小回り用
FISCHERといえば穴あきスキー。
出た当初は皆驚いてました。
そしてレビューに爆笑しました。
具体的には覚えてないけど、「性能は良い。ただ滑ってると穴から顔面目掛けてビチビチって飛んできて痛い。」って内容だったと思います。
ちなみに穴を塞ぐパーツも売ってます。
そんなネタはともかく、FISCHERのアルペン板は総じて高性能です。
この板も良い感じでSLです。
切れます。SL的な板ですが、基礎スキーでも使えると思います。
攻める滑りに向いてます。
ただ、TRIUNより扱い難かったです。何でだろう?
ちなみに穴の開いてないモデルなのでビチビチは大丈夫です。



今回の中でお勧めは

[BLASTRACK] ELIIXIR (1本で何でも出来る系)
[K2] VELOCITY (らくらく系)
[OGASAKA] TRIUN SL+GR (攻める本気カービング系)
[ATOMIC] BLUESTAR Demo S、A (楽な本気カービング系)

こんなとこでしょうか