世界は、知識じゃなく“感じる”もの。 

 この地図、見たことある? 

これは「メルカトル図法」で描かれた世界地図と、実際の面積を反映した地図を重ねたもの。

 グリーンランドやロシア、カナダがやたら大きく見えるあの地図。 

「極に近づくほど大きく表示される」って、知識としては知っているよね? 

 でも、それを本当に“イメージ”できてた?
言葉では理解していても、こうして画像で見て初めて気づく「歪みの大きさ」がある。 


 私たちは、そういう歪んだ前提の上に「世界を知ったつもり」でいることが多い。
北が上で、ヨーロッパが真ん中。
それが“当然”になっていて、他の視点で世界を捉えることを忘れてしまう。  「行ったことがある」だけでは、その国を“知った”ことにはならない。

 英語が話せたからといって、“わかった”とは言えない。

本当の世界は、“感じる”ことでしか見えてこない。 

 空気のにおい、光の角度、雑踏の音。
言葉が通じないもどかしさ、でも笑い合えた瞬間のあたたかさ。
それがその土地のリアルであり、あなたの“世界”になる。 

 地図に色を塗るより、現地の空気を吸ってみよう。
どれだけ短くても、深く触れた旅は、ずっと心に残る。

“世界を知る”とは、
知識を超えて、その「歪み」に気づき、修正し、そして感じ直すことなんだと思う。