池井戸潤のドラマ
8話完結を一気に見た

2人の銀行員、1人は企業の創業者一族の御曹司、もう1人は馬の骨

半沢直樹のときは登場人物は思い当たる人が多く、全面的に半沢直樹に自分を投影していたが(だって実際俺はモデルの1人だし)、今回はよくありそうな内容だし。

今回の登場人物と比べると、御曹司ほど背負ってるものは大きくなかったし、かと言って馬の骨ほど泥水も啜ってはいない

ドラマでは斉藤工も向井理もよく上司と衝突していた

見慣れた光景
上司と大喧嘩なんて年中やってた
上司に歯向かっても、目指すものが共有されていて、論理的に仮説が構築されていれば、感情で罰せられる心配はいらなかった

ビジョンの共有
論理的
それはそれ、これはこれ

この3つが必須の資質だと描かれていた


今回のドラマでは、中小企業とまぁギリギリ一部上場企業と大企業がバランスよく登場した

何千万円の工面に奔走する中小企業との取引の経験は俺にはない
新興企業は中小企業と変わらない思考だというのはよく愚痴を聞いていた

何百億円の資金調達の方が実感が湧く

何百億円の資金調達をするときに準備すること

ちょっと端折ってたな

あんなに甘くない

まぁ作者は本部経験、大企業取引の経験はないから半沢直樹のときもそういう本部ポリティックスや大企業同士の駆け引きの描写は甘かった

M&Aのとこなんてひどかった

今回のM&Aも、こりゃ素人の想像だって感じた

敢えて言えば、気持ちがわかったのは上川隆也のだけだった

俺がいつも言っている銀行攻略法は随所で見られた

銀行と企業の思考の違い、中小企業と大企業の違いが描かれていたと思う


「そこをなんとか」が出てくる頻度が中小企業と大企業では全然違う


銀行に手のひらを返されたとか、それあんたの都合ね

最初っから慈善事業じゃないことはわかってるはず



最後はハッピーエンドなんだけど、向井理は終始ステイクホールダーのウィンウィンの関係を作り出す工夫をしていた

その期待値を上げる工夫をしていた



そして最後の向井理の涙

頑張った結果が実ったときの涙

生きるか死ぬかの修羅場を生き延びたときの涙

これってそうそう経験できないからこそ

こういうドラマを感情移入して見て、疑似体験することは非常に有意義なはずなんだけど

修羅場を経験してない人にはピンとこないのだろうか

だから羽の生えた想像力が大切なのだ