母体が危機的状況にあるとしたら
例えば単なる無知による栄養障害
戦時下
災害時
家族の不和
なにかで母体が精神的苦痛
身体にダメージ
胎児の脳が形成されるごく初期に
バグ
生まれてからの苦境
乗り越える為の
第六感
対人関係への過敏
過剰な警戒心
落ち着けない精神
いちぶにのみ特化する頭脳
これが先祖返り
野生化
そして浮く
周囲への違和感
馴染めない他者との距離
警告
鳴り続けるエラー音
常に
臨界状態の精神
そこに
蓋をする
漏れ出ないように
擬態する
じぶんを捨てる
ふつう
ふつうのニンゲン
目立たず
隅っこで
浮輪を常備
偶に空気が漏れて溺れかける
いつかそのまま溺死するのだ
ひとの一生は
溺死か窒息死で終わる
だれかの明るい未来は願えるけれども
そこにじぶんは居ないのだ
漠然と
居ないだろうとおもう
この地に足がついていない感覚が
徐々に頻度を上げて
終わる
ような気がする