








ヒグマに襲われた患者さんが
じぶんで歩いて
診療所を訪れたそうだ
頭がいちぶ無かった
ひとは案外クマに襲われても死ねなくて
生きたままたべられるじぶんを
意識と痛覚のある状態で
自身の絶命まで見ていなくてはならない
内臓
脳
柔らかい栄養価の高い部分が先に狙われ
即死させてもらえる首などは
そのまま
たぶん活け造りな感じ
あったかくて美味しいとかじゃないだろうか
その患者さんは
もちろん助けられず
最期は脳内麻薬がお花畑を見せてくれる
痛みを感じなくなる
というが
頭
無いんだ
痛いと思う
人喰クマを駆除できなければ
全ヒグマを絶滅させなければならなくなる
交配によって
人喰が増えてゆくばかりであるから
ひと
怖いよ
ってクマを増やすためにも
一定数の駆除と食用への道
ひとが恐怖対象であることを
定期的に刷り込むことが
共存への唯一の方法となる
アイヌ民族は
子グマを捕らえ飼い殺し食べる
残酷ではない
その様子は
確実にほかのクマへの脅威となる
神として崇め敬い食べることに意味が生まれる
食べるためであれば
ヤッて良いのだ
狩猟である
ジビエだ
母の記憶には無いようだが
クマ
食べた気がするんだが
冷凍になっていた獣の肉
何種類か
食べ比べした筈だ
クセはあるが
くすりにもなるから
喰われる前にも喰っちまおーぜ