【皮膚感染症】~ステロイド外用剤の副作用~ | 皮膚科系薬剤師が教える保湿剤の上手な使い方・選び方

皮膚科系薬剤師が教える保湿剤の上手な使い方・選び方

薬剤師になって10年。皮膚科の近くの薬局に勤めていますが患者さんとお話していてなかなか保湿剤について知識が足りないなと思うことが多いです。私も勉強の途中ですが今ある知識の中からみなさまのお役にたてればなと思います。

ステロイド外用剤は局所で免疫抑制作用があるため


皮膚感染症の誘発や悪化がみられることがあります。


皮膚感染症は大まかにいえば



ウイルス性


細菌性


真菌性


生物性


に分類できます。



ウイルス性は単純ヘルペス、カポジ水痘様発疹、


帯状疱疹、伝染性軟属腫(みずいぼ)



細菌性は毛包炎、伝染性膿痂疹(とびひ)



真菌性は白癬、カンジダ症、癜風



生物性は疥癬


などがあり、こういった病態に対しては


ステロイド外用剤の塗布は禁忌の場合も多いです。



皮膚感染症の誘発・悪化は


ステロイド皮膚症  に比べ


中止により改善しやすい副作用です。


真菌症と接触性皮膚炎など混在する場合、


ステロイド外用剤を使用することもあります。


急性症状で使用する日数程度では


急激に進行するものではありません。