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読んだ本の内容紹介とP99を淡々と。本は内容ももちろんだけど文体・表現が気になるタイプなので。

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小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか? 新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。



P99

るとは思えないほど、どこもかしこもこざっぱりとしている。もう少し印象を言えば、生活感が希薄だった。話は聞いている。一人っ子の小佐内さんのご両親は、共に遅く帰宅して早く出社するそうだ。
 フローリングのリビングの一隅に、デスクトップパソコンが据えられていた。小佐内さんは意外に慣れた手つきで、手際よくデータをパソコンに落としていく。それでもサイズの調整などで、少し時間がかかるようだ。
 その時間を使い、ぼくは鞄からルーズリーフを取り出した。ぼくが思うに、この件は資料読解で方がつく。健吾のノートと、古新聞から要点を抜き出していく。

健吾のノート(勝部飛鳥先輩の証言)
1)大浜は、普段は油絵を描いていた
2)大浜が二枚の絵を描いたのは、三年生の夏休みだった
3)大浜が二枚の絵を描いているのを知っているのは勝部だけ(隠したのか偶然かは不明)
4)これはらくがきかと勝部が訊くと、大浜はそれを否定した(「世界で一番高尚」)
4’)ただし、その際の言い方は、笑いを堪えているようだった
5)大浜は、出来上がった絵を勝部に預けた
5’)その期限は「時機が来るまで」だった