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るとは思えないほど、どこもかしこもこざっぱりとしている。もう少し印象を言えば、生活感が希薄だった。話は聞いている。一人っ子の小佐内さんのご両親は、共に遅く帰宅して早く出社するそうだ。
フローリングのリビングの一隅に、デスクトップパソコンが据えられていた。小佐内さんは意外に慣れた手つきで、手際よくデータをパソコンに落としていく。それでもサイズの調整などで、少し時間がかかるようだ。
その時間を使い、ぼくは鞄からルーズリーフを取り出した。ぼくが思うに、この件は資料読解で方がつく。健吾のノートと、古新聞から要点を抜き出していく。
健吾のノート(勝部飛鳥先輩の証言)
1)大浜は、普段は油絵を描いていた
2)大浜が二枚の絵を描いたのは、三年生の夏休みだった
3)大浜が二枚の絵を描いているのを知っているのは勝部だけ(隠したのか偶然かは不明)
4)これはらくがきかと勝部が訊くと、大浜はそれを否定した(「世界で一番高尚」)
4’)ただし、その際の言い方は、笑いを堪えているようだった
5)大浜は、出来上がった絵を勝部に預けた
5’)その期限は「時機が来るまで」だった
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