やっとキミの事を少し分かったばかりだったのに、またリセットかな | ナオトのシアワセのオトナり

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東京の風は時に冷たく、厳しいけれど、
目を閉じると故郷・和歌山が微笑んでくれる。
だから僕は負けたりしない^^。

タイトルはこのアルバムの中の曲の歌詞の一部です。



先日に引き続いて、吉成圭子さんのアルバム紹介。

初代清く正しく美しい制服向上委員会の会長で、素の人柄は、

パチンコと麻雀という趣味を堂々とプロフィールに載せてたらしい、

非常にカリスマ性を感じる吉成圭子さん。



2ndアルバムにして、ラストアルバム、

「ちゅう・ちゅう・ちゅう」

彼女にとってはラストアルバムだけれど、

SKiにとっては一つの後の方向性を築き上げ、スタートしたようなアルバムでもあります。



前作の「蒼い天使の糸」は、シングルタイアップも2曲含んでいて、

その他の曲もキャッチーで聴きやすい曲が多かった気がします。

また、ジャケットを含む全体の雰囲気も柔らかくて、清純なカラーが出ているのですが、

逆に考えれば、言葉は悪いですが、何も彼女が歌わなくても青山れいさんでも、

滝本久美さんでも、諸岡なみ子さんが歌っても成立しそうな、

無難な歌謡曲でありスタンダードな曲が多かった気がします。

それに比べると、この2作目のアルバムは、

シングル曲は収録されておらず、

ジャケット、楽曲、ボーカルと全てのパーツが全然噛み合っていないというか、

今のSKiを知っている自分には全然違和感は無いのですが、

当時は多くの人がどうこのアルバムを思ったのだろう。

インディーズっぽいアルバムです。



しかし、噛み合っていないからといって、

中身が本当にバラバラなのかと言えば、決してそうではなくて、

吉成さんの細いボーカルを活かしているし、

音も丁寧だと思うし、何よりフレンチポップス的でもあり、

トランス風でもあり、時々歌謡曲なジャンルに括れないという不思議な仕上がりになってます。


だいたい、一曲21分というクラッシックの組曲みたいな長さも意欲的なんですが、

このアルバムをプロデュースしたサエキけんぞう氏は、

この作品の直後、モーニング娘。を手がけた訳ですが、

もしも、吉成さんがいなければ、あのモー娘。も誕生しなかったのかも知れません(笑)。



ちゅう・ちゅう・ちゅう/吉成圭子
¥12,000
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ともあれ、何気にお気に入りなアルバムの一枚です。

オススメは3曲目「青い空の下で」。

後にアルバム「その日が来るまで」で橋本美香さんがカバーしています。

先にも書いたように、吉成さんだから表現できたような曲ばかりが入ってるこのアルバムの曲を、

完璧にカバーできたのは、橋本美香さんだけだと思います。

それにしても、今では新品なら市場では結構高額で、

結構レアなアルバムになってるのでしょうか?

それにしても、このジャケットには何故かセーラー服の吉成さん。

それも制服向上委員会ではあまり着用しなさそうな、昔っぽいセーラー服だし、

もうこの当時は彼女自身、20代半ばで、

それほど制服向上委員会としてはステージには立ってなかった時期で・・・。



今思えば、こうしたパフォーマンスも全て、最後の最後に放たれた、

吉成圭子=制服向上委員会 

という常識に対するシュールな挑戦だったのかも知れません。