〇認知症について

1)認知症とは、成人期以降に進行性の脳疾患によってそれまで獲得した知能が低下し、失われることを意味する。物忘れの自覚がないことが多くみられる。

2)認知症の中核症状とは、記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能障害、失行・失認・失語の5つがある。

3)記憶障害は、短期の記憶と、長期の記憶の障害がある。体で覚えている手続き記憶より、エピソード記憶の方が衰えやすい

4)見当識障害とは、日時や場所や方向、人物の認趾感度がわからず、判断ができな障害である。

5)理解・判断力の低下とは、情報を処理する能力が低下し、一度に二つ以上のことを理解することが難しくなること。

6)実行機能障害(遂行機能障害)とは、判断ができず、目的を持った行動ができない、物事の計画を立てることができない障害である。

7)失行・失認・失語とは、行動の方法がわからない、状況が認識できない、言葉が出ないなどの障害である。

 

〇認知症の周辺症状について

1)周辺症状とは、行動や心理症状でBPSDと呼ばれる。感情面と、意欲面と、知覚面と、思考面と、睡眠と、行動面の6つほどの項目がある。

2)感情面では、初期症状に不安や気分の沈みが見られる。中期の症状に幻覚や妄想、感情失禁などが見られる。

3)意欲面では、意欲の低下、無関心、無気力、無為などがある。

4)知覚面では、幻覚や錯覚、幻視などが見られる。

5)思考面では、妄想や誤認、被害妄想などが見られる。

6)睡眠面では、日中の傾眠、夜間の不眠、深夜の中途覚醒、早朝覚醒、昼夜逆転などがある。

7)行動面では、徘徊や失禁、同じ時間に同じ行動を繰り返す常同行動などがある。

 

 

〇残存機能部位と運動機能について

1)第4頚髄が残存している場合、顎による電動車いすの利用が可能だが、日常生活には全面的な介助が必要

2)第5頚髄が残存している場合、肩やひじを少し曲げられ、装具を使った食事や、電動車いすの利用が可能。全面的な介助は必要

3)第6頚髄が残存している場合、肘や手の関節が動かせ、日常生活での自立の可能性がある。

4)第7頚髄が残存している場合、肘を自由に動かせて指を伸ばすことができる。車いすを自分で使用でき、身体障害者用の車を運転できるので、日常生活で自立できる可能性がある。

5)第8頚髄が残存している場合、腕は自由に動き車いすも問題なく使いこなせる。

6)第2胸髄が残存している場合、腹筋が使え、松葉杖での歩行が可能となる。

7)第2腰髄が残存している場合、股関節や膝が動く。装具や杖を使って歩行が可能。

 

 

〇PTSDとは

 →PTSDとは、強烈なショック体験、強い精神的ストレスがこころのダメージとなって、その経験に対して強い恐怖を感じるもの。震災や、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因となる。イライラすることが多く、入眠障害や感情の不安定さがある。繰り返しつらい記憶が突然鮮明によみがえる「フラッシュバック」が起こる。

 

 

〇嚥下のプロセス

1)先行期:目で見て食べ物を認識する時期。視覚、触覚、嗅覚の認知により、無条件反射により唾液分泌が増加する。

2)準備期:食べ物を口の中に入れ、咀嚼し、食塊を形成する時期

3)口腔期:舌を使って食塊を咽頭へ送り込む時期

4)咽頭期:食塊が食堂へ送り込まれ、咽頭蓋が閉じて期間に入るのを防ぐ。この時期に嚥下性無呼吸が見られる。

5)食道期:食道の蠕動運動により、食塊が胃に送り込まれる。上食道括約筋が収縮し、食塊が咽頭へ逆流するのを防ぐ

 

 

 

〇死後変化

 →死後の体の変化のこと。直後から体温の低下が始まり、30分ほどで角膜の混濁と死斑が出現し始める。1時間程度で内臓から腐敗が始まる。2時間程度で関節と筋肉の死後硬直が出現する。

 

 

〇杖歩行

 → 三点歩行の基本は、杖・患・健 の順番で動かす。

  痛みがある場合は、痛みの反対側の手に杖を持つ。

 

 

 

〇自閉スペクトラム症の症状など

1)注意障害:注意散漫で他の刺激に気が移りやすく、一つのことに集中できなくなる障害。二つのことを同時にしようとして混乱したりする。

2)遂行機能障害:判断ができず、目的を持った行動ができない。物事の計画を立てることができない障害である。

3)強度行動障害:自傷行為や物を壊すなど周囲の人に影響を及ぼす行動が多く、家庭でかなり努力をして養育しても難しい状態が続き、特別な支援が必要な障害

4)記憶障害とは、自分の体験した出来事や過去についての記憶が抜け落ちてしまう障害のこと

5)気分障害:気分の変動によって日常生活に支障をきたす病気の総称。そう状態とうつ状態を繰り返す躁うつ病などをいう。

 

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