・亀田俊和氏の『南朝の真実』、『高師直』を買った書店で購入する。

・野口実氏の著書を読むのは初めてである。

・日本を移動する武士たちの動向について書かれている。「土地に根を下ろす」武士像は一面的な見方であることを痛感する。

・平安武士=都会的なセンスを兼ね備えていて政治経済を知悉している殺し屋と言うべきか。

 

 従来、歴史的な造形作品にたいしては、美術的ないし有職故実的な視角からの考察ばかりがなされてきたきらいがある。しかし、アプローチ次第では個々の造形遺物は

無限の情報を語ってくれるはずである。その素材や色彩、芸術的評価に加えて生産・

流通、技術の移動の問題など、今後の研究では作品成立のバックグラウンドとなる文化・社会・政治史などとの連関が追求されなければならないのである。

本書97㌻4行~8行を引用

 

野口実 著 大熊啓太 編集

『列島を翔ける平安武士 九州・京都・東国』199㌻

吉川弘文館 歴史文化ライブラリー446 1700円(税抜)

清水良洋・陳湘婷 装幀 巻末に略年表・参考文献有り