ホーチミンの街を見てて気づかれた方もいらっしゃる
かと思いますが、夕刻になると、やたらと
「おやつ屋さん」が増えると思いませんか?

 

またオフィスなどでもよく言われますが、
ローカルの人はちょこちょこ、おやつを食べている。
食事は食事でするのだけれども、こまめに何かを
食べている。

 

これ、実は東南アジアにありがちな傾向で、
ちゃんと理由があったりします。

 

南国では食べ物が傷みやすい。

ですが、多少のことであれば人間の胃袋は胃酸で

対抗できるのだそうです。
ただし、その量が一度にたくさんだと対抗できない。

 

ので、1度の量を少なめにしたチョコチョコ食いが

習慣づいたと言われます。なるほど。

 

そんなわけで、おやつのバリエーションもとても

豊富。且つ、お食事がわりのようなおやつもある

んですね。

 

 

こちらのお店は穀類一択(笑)

お芋とトウモロコシを売っています。

トウモロコシはつぶつぶにバラされてて、
ショーケースいっぱいに詰められてる?!

 

この光景、意外とあちこちで見られるのではないかと

思います。特に路上のお店で夕方以降ビールを飲んでいると、

移動屋台が売りに来ることもしばしば。

物の名前は、Bap Xao(バップ・サオ)。

とうもろこし炒め。
 

 

用意された炭火でフライパンを熱し、そこにマーガリンを

たっぷりと(バターと言えないところはご愛嬌w)。

バターが溶けたらトウモロコシ、ねぎ、何と干しエビ(!)
を入れてしばらく炒め、味付けは塩と砂糖と、

仕上げに好みでチリソース。

どの食材も日本人に馴染みのあるものでありながら、

なかなか思いつかないこの組み合わせ!

 

 

 

トウモロコシの色が、日本で見るそれよりも少し白っぽい

ですよね。これは、より原種に近いトウモロコシで、

甘みは少ないのですが、もちゅもちゅとした粘りのある

食感が特徴。

 

日本でも昔はよく作られていた「もちきび」と言われて

いる種類の仲間だそうですが、繁殖能力が大変強く、

近くに植えてる、品種改良された新種をあっという間に

駆逐してしまうと言うことで、最近では作る農家さんが

めっきりいなくなってしまったのだとか。

 

日本の甘い甘いトウモロコシに慣れていると、こちらの

トウモロコシが物足りない、と言われる方の声を結構

多く聞きますが、こうして独特の調理をすると、寧ろ

甘くないトウモロコシだからこその味わいがあったりする

ので、適材適所、と言うことでしょうか。

 

同時に売っていたこれは…?

 

 

これはタピオカ、かな?

クチトンネルの見学ツアーに行かれた方は、その昔、

戦い最中にベトナム軍が食べていた代表的な食材、

と言うことで、試食をされた方も多いかもしれませんね。

 

チェーの材料にもなり、これにココナツミルクや

ピーナッツをかけて食べたりもするのですが、

こちらのお店では、シンプルに、この調味料だけで

いただくようです。

 

 

 

中身は。。。塩胡椒と、砂糖???

全部を混ぜずにいてくれているのは、砂糖を混ぜるか混ぜないか、

もしくは混ぜる比率はお好みでどうぞ、といういことなのかな?

 

フォーやその他の麺料理でも同じですが、ベトナムの方は

味を個人個人でカスタマイズするのがどうやらとっても

お好きらしい。それはこんなささやかなおやつにも尊重

されるべき習慣なのかと、ちょっと驚き。

 

ゴージャスなパティシエさんのケーキやら、名店の和菓子と

遜色ないものがコンビニで買える日本のスイーツ市場に

あっては、蒸しただけの芋なんて魅力的には感じないかも

しれませんが、逆に、めったに食べる機会がない素朴な

味わい。悪くないですよ♪お腹もいっぱいになるし(笑)、

Bap Xaoの方はおつまみにもなってくれる。

よろしかったらお試しあれ♪