茶色のコートのお姉さん(上海の地下鉄でスケッチ) | 浮世のスケッチブック

茶色のコートのお姉さん(上海の地下鉄でスケッチ)

 転勤で赴任していた中国、上海から2019年の10月に帰国しました。

上海で描いたスケッチを紹介しています。

 

最近、テレビとかSNSを見ていて気になる言葉があります。

その言葉は「独学」と言う言葉です。

ニュース番組の地方ニュースで地域で活躍している画家の人を紹介する時に「独学」で絵を学んだと紹介していました。

また、SNSで自分の絵を紹介している人のプロフィールでも「独学」と言う言葉を目にします。

絵を描いている人で「独学」を強調される事が多いのが気になってます。

「独学が」肯定的な意味で使われている様に思います。

「独学」なのにこんなに上手くて凄いと言うニュアンスを感じます。

独学かそうで無いかを気にするのは技術等が武器になる分野だと思います。

独学のミュージシャン、独学の料理人、独学の野球選手、独学の建築家、独学の医者などはあまり聞きません。

その職業になる為に資格がいる職業では独学は難しそうです。

絵を描く以外で独学が強調される事が少ないですが、その差は何でしょうか?

 

そもそも「独学」の定義が分かりません。

先日NHKで18世紀の有名な女性画家の番組がありました。

父親が画家で10代から活躍していたと言いながら「独学」と紹介していました。

どう考えても父親に絵を習っていたから10代でも画家としてやっていける技術を習っていると思います。

同じ番組で紹介された、もう一人の画家は経歴で美術学校に通っていたと紹介していました。

NHKの定義だと学校に通っていなければ「独学」になるのでしょうか?

昔からある師匠に師事して絵を習うのも「独学」になってしまいます。

17世紀に美術アカデミーとか出来る前の画家は全員「独学」になってしまいます。

 

今の時代、独学のハードルがだいぶ違います。

昭和の時代だと油絵を描こうと思ったら本屋に行って技法書を買うくらいしか方法が有りません。

近所の文化センターで数回受講したら独学でなくなるのでしょうか?

ちなみに私は高校の美術部で先輩に道具の使い方を教えてもらいました。

先生は時々通りすがりに絵の感想を言ってくれました。

これは習った事になるのでしょうか?

中学生の頃によく講〇社フェ〇マ〇ス〇ール〇と言う絵の通信講座の広告を見て受けたくて資料を取り寄せましたが、中学生の小遣いではとても受けられない金額でした。

通信講座を受けると独学ではなくなるのでしょうか?

フェ〇スブ〇クで広告を見掛ける17万円の芸術大学で習うと「独学」ではないのでしょうね。

今の時代Webで探せば道具の使い方やテクニックを説明してくれる親切な人が山ほどいます。

ユーチ〇ー〇には絵の描き方の動画がたくさんあります。

私も水墨画教室で習っていない画題を描きたい時は水墨画の〇ーチュ〇ブを参考に見ています。

自分の描いたモノにフィードバックがあるか無いかで独学とそうでないかの違いでしょうか?

個人的にここまで情報が入手し易い時代にことさら「独学」を強調する必要が無い様に思います。

ここ数日でテレビで何度か「独学」と言う言葉を聞いて気になってしまいました。

 

2019年の3月下旬の上海でのスケッチです。

今回のスケッチは仕事に向かう朝の地下鉄でのスケッチです。

茶色のコートのお姉さんです。

 

 

画像をクリックすると大きな画像が見られます。

 

 

「茶色のコートのお姉さん」

仕事に向かう朝の地下鉄で見掛けたお姉さんです。

足の角度が悪かったので、座っている感じが表現できませんでした。

 

 

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