Planet Aqua 12 | 隠れ嵐ックのSketchBook

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隠れ嵐ック歴10年。ちょっと表に出てみたら…

「俺はショウ、セントラルの科学者だ。BIG-NO、会えて嬉しいよ。」

 

ショウと名乗った男は、爽やかな笑顔で俺に握手を求めるように右手を差し出したが、

俺はあっさりそれを無視した。

 

「科学者?しかもセントラルの?

そんな学者さんがこんな辺境で何やってるの?

それにあれ、あんたの仕業?」

 

普段なら人懐っこいアイバが、あからさまに不愉快そうな顔をして、

おびただしい数のサンドピープルが、円状に集合する異様な光景を指さした。


「あぁ、やっと実験段階に入ってね。」

 

「サンドピープルを集める実験?人騒がせなのも程があるぜ。」

 

MJもつれない言い方をした。セントラルの人間相手じゃしょうがないか。

 

「集めるのが目的じゃない。この後が本来の目的さ。」

 

そう言ったショウは手元の小さなリモコンのスイッチをいれた。
円を描くように集まるサンドピープル達の中心に位置する機器が、

いきなり一斉を射撃を始めたと思ったら、

次の瞬間には周辺のサンドピープルが、次々と粉々に吹き飛んでいく。

 

「あれは武器?」

 

「武器はついでに搭載した機能で、

俺の本当の目的は、滅する直前のサンドピープルの声を収集、解析することだ。」

 

サンドピープルが滅する直前の声?
何か嫌な予感がしたが、それよりもショウに言いたい事があった。

 

「おい、半分以上倒してないぞ。

勝手にあんなに集めておいて、これでお仕舞いじゃないだろうな?!」

 

確かにさっきの一撃で殺った個体も多いが、

半分以上がなんのダメージも受けないままウロウロしてやがる。

 

「あちゃぁ・・・!出力不足か集まり過ぎか?

武器としての性能はあんまり重視してなから・・・」

 

ショウが呑気な事を口にした。

 

チッ。

 

「お前の話は、後でゆっくり聞かせて貰う。

アイバ、このバカを見張っとけ。」


そしてアイバに小声で言った。

 

「カズは置いて行くが、あのバカを必要以上にカズに近付けるな。」

 

アイバが小さく頷いた。

 

「MJ、行くぞ!」

 

「オッケー!」

 

ショウとカズをアイバに任せて、俺とMJはサンドピープルの群れに向かって駆け出した。

 

 

 

 

 

つづく

 

 

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怒涛の年度末が終わりました。(´д`lll)

明日から新年度。

毎日バタバタで、妄想が癒しだわ(笑)