昨日、やっと初雪が降った。
日の出前くらいから降り出したようで、
午前7時30分頃、一番積もり易い露天駐車の社用車の上で5cmほどの積雪。
写真は、少し朝日が当たって溶け始めた頃。
日中は断続的に降っていたけれど、
前日までに冷え込む日がほとんどなく、
冷え切っていない地面やアスファルトにはあまり積もらなかった。
おかげで道路が凍結するようなことは全くなく、業務に支障は来たさなかった。
気温も高かったし、雲の合間に陽が差すこともあったし。
雪が降れば、何かと手間がかかる。
どれくらい着込もうか。クルマの運転は慎重に。
早く職場に行って準備を始めなきゃ。送迎車や出入口の雪を除雪しなきゃ。
暖房も早めに入れないと。お迎え先の積雪はどれくらいかな。
交通状況は大丈夫かな。スタッフは無事に出勤できるかな。
考えること、やることが通常の何倍も増える。
なのに、どこか喜んでる自分が必ず居る。
こりゃあ大変だぞって言いたい自分が。
面倒くさいことが大嫌いなのに、こういう面倒は喜ぶ。
まったくもって、やっかいな質だ。
そんな僕からすれば、ちょっと物足りないくらいの降雪だったけれど、
今年は本当に全く降らないのじゃなかろうかと懸念していたので、
とにかく初雪が降ったことに安堵する。
自然崇拝者としては、雪も降ってくれないと寂しいので。
北風に向かってクルマを走らせる。
風に乗って舞う雪が、クルマの速度と相乗し、
速度を倍増させてフロントガラスに向かってくる。
舞う雪は、雨とは異なり浮力があり、全てがガラスにぶつかるのではなく、
クルマの纏った空力によって、ぶつかる直前でホップしていく。
その様は、まるで漫画の効果線のように残像を描き、
降りが強くなればなるほど視界を埋め尽くして、類い稀なる疾走感を与えてくれる。
危険だと頭の片隅で鳴る警鐘とは裏腹に、
もっと奥へ進みたいという悦楽に、薄ら笑いが抑えられない。
先へ、未見のその先へ。
僕が見たいものは、きっとその先にある。