今日も寒いね。
こっちは25日の夜から雪で、昨日は断続的に一日中降ってた。
今日は晴れてたけれど、まだまだ雪が残ってる。


イメージ。想像。
今の世の中は、たくさんの情報が耳に入るから、
まだ見ぬ景色や、会ったことのない人について、
ずいぶんと知った気になれる。

僕は、アフリカに行ったことないけれど、
サバンナで悠々と歩くゾウやキリンを知ってる。
ジャングルの中で毛づくろいをするマウンテンゴリラの親子も、
ハリウッドでワイヤーに吊られるT・クルーズ氏も、イメージできる。

街についても、同じだ。
ロンドン、ニューヨーク、バルセロナなどなど。そして、パリ。
情報としての勝手なイメージは、想像たくましく、イメージできるものだ。

ただ、前にも言ったように、
五感で感じることは、この想像を超えるところに醍醐味がある。
TVで見るサッカーの試合では、
本当にヘディングした時の衝撃や痛みは感じられない。
・・・めっちゃ痛いんだって、サッカーボール。
子供とのお遊びで、苦痛にもんどり打つんだから。

街の空気、音、味、匂い、距離感、重量感、人柄。
TVや雑誌では感じられない、大切なものたち。

パリに行き、街を彷徨い歩いた。
美術館で、名立たる芸術家たちの作品の前に立った。
矛盾することではあるけれど、
少しずつ、僕の感じたことを記録しようと、思う。


恋する街、パリ。
よく聞くキャッチコピー。・・・でもね、本当にそうだと思った。

「街の中でイチャイチャするのは、けしからん!」って、
日本人の大多数は思ってると思う。

やっぱり、「照れくさい」って感情が、日本人は強くて、
その反動で「お前には恥ずかしいって気持ちはないのか?」と思っちゃう。
本心は、もっと素直に愛し合いたいって思ってても、
なかなか行動には移せない。

「国民性」って言葉はあまり好きではないんだけれど、
「場の空気」って言うと分かるかな。
「恋をすることに何の問題があろうか。否、楽しむべきだ」って、
認められてるんだ、パリは。


イチャイチャどころじゃない。もう、ベッタリ(笑)
恋に落ちた者同士が離れているなんて!って感じ。

公共の場であろうが、人前であろうが、
今、大好きなあなたと愛を確かめ合いたいって思ったら、
抱擁し、キスをする。
ごく自然で、当たり前なんだ。

もちろん、それ以上のことをおっ始める訳ではないよ(笑)
ずーっと抱き合ってる訳でもない。
ただスイッチは、いつでもオンにしていい。
好きであればあるほど、オンの回数も増えるけれど。


公園なんかを歩いていると、
よく歩けるなぁってくらい、くっついて散歩してる。
腰を抱くって行為にレベルがあるなら、MAXだよ。
ほとんど横歩きじゃんってカップルもいるんだもん。

地下鉄に乗ってた時。
混んでるなぁってドア付近に立ってたら、カップルが僕の目の前に。
20代かな。楽しそうに話をしてて、仲いいんだなって感じ。
混んでるし、ダンスでも踊れそうな距離感で、話してた。
それだけでも、羨まし・・・いや、照れくさいなって。

次の駅に着いたら、また乗客が乗り込んできた。
背もたれのある場所にいた男性は支えがあるけれど、
女性は乗客に押されて、行き場が無くなりヨロめいた。
僕は女性と一緒に押されて、奥へ逃げようとした。

男性は、すかさず女性の腰へ手を回し、自分の方へ引き寄せる。
いや、抱き寄せる。
そのおかげで、僕は女性の後ろのスペースへ逃げられたのだけれど、
女性の背中に引っ付いちゃうような立ち位置に。

紳士で、かっこいい振る舞いじゃないかぁと、
彼を見たら、キスの真っ最中だった(笑)
・・・逆に、視線の逃げ場がなくなってた。


とまぁ、あちこちで情熱的な抱擁を見るのだけれど、
周りの人々の反応は、いたって素のまま。
「いやぁねぇ」とか「けしからん」なんて思ってもいない。
本当に、当たり前なんだ。

子供からお年寄まで、皆が恋人たちを認めてる。
「恋に落ちたら、そんなものよ」って、
ドギマギしてる僕の視線の先の、お婆ちゃんの顔が物語ってた。

3日もしたら、慣れたけれどね(笑)
そして、とっても羨ましく思った。
恋をすること。愛し合うこと。自然な人としての感情を、楽しむ。
世間体とか、余計なことを考えずに、素直に。


あと、パリに行くなら、ぜひパートナーと行くべきだね。
食事は2名が基本だよ、やっぱり。
「恋人も友人もいないのか?」って哀れまれる(笑)
ドレスコード云々のことは、また別の話として、
食事はお二人様で楽しむのがよろしい。


A・ロダンの大理石彫刻。ロダン美術館にて。
題名も控えなかった。名も知られていない、置時計くらいの作品。
男と女。愛すること。卑しいことではない。

セーヌ川。サン・ミッシェル橋の夜景。
この界隈は夜でも明るい。セーヌ川沿いは、恋人や夫婦で歩くのが様になるね。


モンパルナス、ヴァバン駅付近。道に迷いつつ、街を眺めて歩く。
右の角の店は「 le bar a huitres 」。オイスター・バーだね。
角に持ち帰りの人用のショーケース、奥が食事用店舗。ブロン(フランスのカキ)は食べてみたかったな。・・・タイミングもお一人様の気合もなく、断念。伊勢志摩で食べよう(笑)


同じく、モンパルナス付近。
右のカフェが「ル・セレクト」かなぁ。P・ピカソが通い、映画『勝手にしやがれ』に出てきたという・・・。後から情報で知り、行った時は知らなかった(笑)


ルーブル前のカフェ。テラス席で一服。ここは3回は通ったな。
パリでカフェはコーヒー自体も意味する。カフェでカフェを飲むわけだ。
で、カフェと言えばエスプレッソ。日本のよりもマイルドで、おいしかった。
すっげー苦いってことはないけど、コーヒー嫌いの人にはツライだろうな(笑)
基本が€2,5。安い。アメリカーノ(日本の基本的なコーヒー)とかカプチーノになると€5,5くらいになる。
滞在中の主食はサンドイッチとエスプレッソ。ブーランジェ(パン屋)でサンドイッチ買って、歩いて食べて、カフェでカフェを飲みつつ、休憩。
サンドイッチと言ってもバゲットサンドが基本で、日本のバゲットからすれば半分くらいを使ってるから、デカイんだよ。レタス、トマト、チキン、チーズで、€4~6 。安い。バゲット1本が€1とかで売ってる。