今日は聖人がお亡くなりになったんですか?

アカデミー賞外国語部門で最優秀賞を受賞したこの作品は、
本当に面白い。

元裁判官のエスポットが、
元上司だったイレーネのとこに行って、
昔の事件の小説にするってことを言いに行く訳だが、
まず昔の事件を小説にすることで、
事実に私情を乗せて脚色している。
そうすることで、当時のエスポットがイレーネに対する思いを描くことが出来る。

また、現在と過去を交互に見せることで、
エスポットの虚しさをより際立たせている。
当時もイレーネに対して思いを伝えれなかったことや、
事件も死者を出してしまったことへの虚しさを。

そして、ラストのモラレスの凶行が、
ストーリーに意外性を持たせて、
ミステリーサスペンスとしての内容に満足感を与える。

しかし、全てが、
『恋人の前でしか見せない、最高の笑顔』
を際立たせる伏線に過ぎなかったのだ。
前半で男は未練、
女は前向きというセリフを使い、
内容でよりその性格を濃くしていくが、
最後には本当の愛は色褪せないだというメッセージを力強くさせた。

これほどまでに無駄なく、
完璧に仕上げられた作品は本当に少ないだろう。