先日週刊誌の特集で子供が親の老後破産のリスクになるという話題が紹介されておりました。それによると成人になっても定職に就かず、親の収入に頼って暮す若者が多く、親が高齢で働けなくなると、貯蓄を食いつぶしてしまう世帯が今後急増していくとありました。しかもそうした現象は比較的裕福層に見られやすいとあり、下流老人への転落の危機などと書かれています。若者が定職に就かない或は就けない背景にはいろいろな原因があるでしょう。
しかしそれにつけても一般家庭で育った子が家に放火したり、親や祖父母を殺害したり、子が犯罪やテロに加担したりなどというニュースが毎日のように耳に入ってくると、子供を持つということの責任の重さとリスクについて、不妊治療を始める前に考えるカップルがどれだけいるのだろうと考えてしまいます。
不妊治療を開始する女性年齢が高いことが不妊治療の成績を妨げていることは以前から指摘されています。それは仕事の優先や個人の事情があり、そもそも子供ができること自体をそれまで自然にまかせてきたからでしょう。その背後に実は自分たちの価値観で子供を強く欲していたわけではなかった可能性があるのではないでしょうか?
そうであれば不妊治療を開始したあとで子供ができないことに苦しみ悩むようになるのはどうしてなのでしょうか?
その理由はいくつかあるように思います。一つは高度生殖医療にお金を毎回つぎ込んでいかなくてはいかないことがあります。高度生殖医療施設を転々として治療周期を繰り返して行くことにより、累積500万円以上も費やしているカップルは珍しくありません。この10年間で高度生殖医療に対して支払われた助成金は10倍にもなり、年齢制限や回数制限が実施されました。それだけ不妊カップルが増えているのではなく、施設を転々として治療周期自体が増えていることを意味しています。
一方で不妊治療を始めた時点で実は他人や周囲の価値観に振り回されていなかったのかと思うのです。子供を持たなければ障害者であるかのごとき偏見や差別に影響され、負い目を感じていたのではないでしょうか?
男性不妊に対する高度生殖医療では不妊原因を取り除くことなく治療を進める対症療法です。一方で男性不妊治療は不妊原因を取り除いて自然に妊娠できるようにもっていくことを目指す根治療法です。したがってそもそも高度生殖医療と男性不妊治療が同じ施設で同時にできるなどということは双方の価値観の違いからあり得ないのです。先のブログで精索静脈瘤手術を代表とする男性不妊治療単独での自然妊娠に至る確率は決して低くないことを紹介いたしました。であれば、男性不妊治療を受けてより自然な妊娠を目指す選択肢はいかがでしょうか?そしてそれが不妊治療を始める前のカップルの価値観であったのではないでしょうか?男性不妊治療で必ず妊娠しますということではありませんが、それは高度生殖医療に至ってもあてはまることです。
男性不妊専門医として願うことは、お金と時間(若さ)と精神を消耗してから男性不妊専門医にたどり着くのではなく、女性が不妊治療を始める前にそこに気づいて欲しいということです。
このブログがそうした意識の広がりにささやかながら役に立ってくれれば本望です。
しかしそれにつけても一般家庭で育った子が家に放火したり、親や祖父母を殺害したり、子が犯罪やテロに加担したりなどというニュースが毎日のように耳に入ってくると、子供を持つということの責任の重さとリスクについて、不妊治療を始める前に考えるカップルがどれだけいるのだろうと考えてしまいます。
不妊治療を開始する女性年齢が高いことが不妊治療の成績を妨げていることは以前から指摘されています。それは仕事の優先や個人の事情があり、そもそも子供ができること自体をそれまで自然にまかせてきたからでしょう。その背後に実は自分たちの価値観で子供を強く欲していたわけではなかった可能性があるのではないでしょうか?
そうであれば不妊治療を開始したあとで子供ができないことに苦しみ悩むようになるのはどうしてなのでしょうか?
その理由はいくつかあるように思います。一つは高度生殖医療にお金を毎回つぎ込んでいかなくてはいかないことがあります。高度生殖医療施設を転々として治療周期を繰り返して行くことにより、累積500万円以上も費やしているカップルは珍しくありません。この10年間で高度生殖医療に対して支払われた助成金は10倍にもなり、年齢制限や回数制限が実施されました。それだけ不妊カップルが増えているのではなく、施設を転々として治療周期自体が増えていることを意味しています。
一方で不妊治療を始めた時点で実は他人や周囲の価値観に振り回されていなかったのかと思うのです。子供を持たなければ障害者であるかのごとき偏見や差別に影響され、負い目を感じていたのではないでしょうか?
男性不妊に対する高度生殖医療では不妊原因を取り除くことなく治療を進める対症療法です。一方で男性不妊治療は不妊原因を取り除いて自然に妊娠できるようにもっていくことを目指す根治療法です。したがってそもそも高度生殖医療と男性不妊治療が同じ施設で同時にできるなどということは双方の価値観の違いからあり得ないのです。先のブログで精索静脈瘤手術を代表とする男性不妊治療単独での自然妊娠に至る確率は決して低くないことを紹介いたしました。であれば、男性不妊治療を受けてより自然な妊娠を目指す選択肢はいかがでしょうか?そしてそれが不妊治療を始める前のカップルの価値観であったのではないでしょうか?男性不妊治療で必ず妊娠しますということではありませんが、それは高度生殖医療に至ってもあてはまることです。
男性不妊専門医として願うことは、お金と時間(若さ)と精神を消耗してから男性不妊専門医にたどり着くのではなく、女性が不妊治療を始める前にそこに気づいて欲しいということです。
このブログがそうした意識の広がりにささやかながら役に立ってくれれば本望です。