【実録・隣の奥さんのいけないポーチ】


『…ずっと夢やったんや奥さんとこんな風にすっぴんのお付き合いをするのをな。』


奥「いやっ!!ひ、人を呼びますよっ!!」



『人が来て困るんは奥さんとちゃいますか?ん?
すっぴん見られたいんやったら話は別やけどな。
ほな早速奥さんのポーチの中身見せてもらいまっせ。』


奥「やめて!開けないで!」



『まずはファンデーションからご開帳っと…
なんや奥さん、良妻賢母な顔してコロッケスポンジやないか!えぇ?!』


奥「違う!今日はたまたま…」



『言い訳なんかええさかいにさっさとファンデーション塗らんかい!』


奥「ううう…」



『さてお次は…こらたまげたなぁ。貞淑な奥さんやとばっかり思っとったが
こんなド派手なヒョウ柄のマスカラ付けとるんかい!』


奥「そっ、それは…。」



『ええか?ファンデーション塗り終わったらマスカラをようしごいて下から丁寧に付けていくんや。
…そうやもっと液を絡ませて
なんや奥さん結構うまいやないか。』


奥「もうやめて!!」



『そないにつれん態度してもええのんか?
さっきのコロッケスポンジ化粧板にうpしてもええんやで?』


奥「そ、そんな!!それだけはやめて下さいお願いします!」



『わかったら続けるんや!さあ、次は何が出てくるかなぁ?
おやおや、結構ええ歳やろうにピンクのチークか。
こら旦那さんもたまらんやろうな。』


奥「一体何が望みなのっ?!」



『ん?わしか?わしの望みはなぁ奥さん、アンタのメイク魂に火ぃ付けてヒィヒィ言わせるこっちゃがな。』


奥「…この鬼畜!」


奥「言われた通りに塗ったわ!もういいでしょ?!」



『アカン!まだまだや。今度はこれ使こうてもらうで。』


奥「…?!」



『ニタァ…奥さんこんなん見るんも使うんも初めてか?
まつげくるんや。
一度これ使こうたらもう病みつきになるさかい。』


奥「こんな道具まで…。どこまで卑怯なの!!」



『なあ奥さん、アンタんとこの下のお嬢ちゃんかいらしのう?
七五三の化粧したらさぞかし似合うやろうなぁ?ククク』


奥「!!娘には手を出さないで!!」



『物分かりのええ人や。
スイッチ入れたらゆっくりまつ毛にあてがうんや。
ほら、鏡の前で自分でやってみぃ。』


奥「いっ、イヤッ!はぁぁ…上がる…まつ毛が…こんなに…ああっ!!んはぁ!!熱いぃぃ!!」



『ええ眺めや。こんなべっぴんさんが鼻の下伸ばしてくるんくるんするんやからな。ヒヒヒッ』


奥「さっき塗ったマスカラが…熱で溶けてコーティングされてイクぅぅぅ!!」


『なんやもうフィニッシュか?最後にこれ塗ってみぃ。マスカラコートや。』


奥「ああ…滲まなイイッ!!まつ毛が上向きのまま固定されるぅぅ!!す、すご…ガクッ」


『どうや?濡れたまつ毛で目ぇしぱしぱさせるんは。最高に気持ちええやろ?
もういっぺん鏡見てみぃ。』


奥「これが…私?」



『せや奥さん、これがアンタの真の姿や。女のあるべき姿や。』


奥「もう元の私には戻れない…。」


『(覚醒しよった、な。ニヤリ)』