僕の夢。 | ピン芸人 かけるの公式ブログ

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お笑いだけでなく、お芝居やダンス、パントマイム、殺陣、料理など自分の好きなことを通して、日々の出来事をお伝えしていくよしもとの芸人 かけるの公式ブログです。



皆さん、どうも。


ちゃんと挨拶するのってはじめましてですよね?


僕のこと観たこと…ありますか?


わぁっ!嬉しい!
こんなにも知ってくれてるなんて!


実は僕、ちゃんとみんなのことを
見たことが無いんだ…


でもみんなも僕のこと
ちゃんと顔みたことないでしょ?


あ、まだ名前言ってなかったね💦


僕の名前は、ピクトさん




四人家族で、双子の僕そっくりな
弟もひとりいるんだ。
ま、僕のほうがイケメンだけどね(^_-)笑


今日はみんなに本当の僕を知ってほしくて

かけるさんにお願いして書かせてもらってるんです。


みんなは僕のことどう思ってますか??


安全の場所、避難場所を率先して教えてくれるいい人!?


そうだったら、嬉しいな〜(^○^)


そもそも僕は指示・注意・警告等を

メッセージする、標識に描かれたんだ!


だけど…


『いつも逃げてる人』

だって思ってない?笑


芸人さんのツッコミでもそんな風に言ってるのを

耳にしたことがあるんだけど。。(´・ω・`)


違うんだ!僕は逃げてなんかないんだ…!



小学生の頃、僕は体弱くて足が遅くて有名でね。

かけっこでもビリ。だから体育の授業は苦手で

いつも成績は1とか、2だったんだ。


でも手先は器用って褒められてて

図工とかいつも5だったよ!

組み立てたり、造ったり、設計するのとか

だいすきで将来は建築士になりたかったんだ。


中学、高校も建築の勉強をたくさんして

あの頃はお店やビルに入ると

『へぇ〜こんな構造になってるんだ〜』って。

テーマパークや遊園地にいっても

『へぇ〜こんな構造になってるんだ〜』って。

修学旅行に海外に行ったときも

『へぇ〜こんな構造になってるんだ〜』って。笑


弟からは白い目で見られてたけどね^_^;

でも立派な、安全な、住む人が、働く人が

安心できる建物を造ることが僕の夢だったから。


あの日までは…。


その日も家族みんなでお出かけしてたんだ。

その日は木造の建物ですごく複雑な構造で

迷路みたいで興奮したな〜〜!


みんなが先へとどんどん進んでいるのに

僕だけはじっくり、ゆっくり見てたんだ。

そしたら急に


ジリリリリリ!!!


火災報知器が鳴り出したんだ。

パニックになっていると、煙が出始めて…


出口は!?

ダメだ!こんな複雑な構造じゃ

みんなを安全に出口まで誘導できない!

それにみんなパニックになってて

声も通りにくいし届かない…

みんなを助けなきゃ…


お父さん!


お母さん!!


…弟!!!!!


僕は必死で走り回って非常口を探しました。

角を曲がったところで弟を見つけました!

でも弟は足をケガしていました。

お父さんもお母さんも倒れていて意識が無さそうで…


弟だけでも逃したい!

『必ず生きて出ろ!』

僕はそう言いました。

『今救急隊員の人を呼んでくる!』

そう言って僕は一所懸命走りました。

遅くても遅くても、一所懸命に。




それが弟が見た、最後の僕の姿です。

弟は何とか助かりました。 


でも煙を吸いすぎた僕はもう…

あ〜ぁ。建築士になる夢、叶えたかったな〜。



でも良いんです。





弟が僕の夢を引き継いでくれたから。
足のケガは治らないままだけどね。


結局あとになって分かったんだけど
あの火事になった建物は色々と欠陥だらけで
安全面でも駄目なところばっかりだったんだって。


それからというもの、非常口がちゃんと
表示されるようになったみたい。


僕が弟を守ろうとした想いはちゃんと
弟に届いてたみたい。

そしてそれは僕が建築士になりたかった
『立派な、安全な、住む人が、働く人が安心できる建物を造る』
という想いも。


だからって、僕を非常口のデザインにするなんてね(笑)


ありがとう、弟。

僕は家族みんなで住める安全な家の設計図を書きながら
たまにはお父さん、お母さんと一緒に走る練習をしてるよ。


これからも僕がみんなを率先して
安全な場所へと誘導するために。


ピクトさん