車検切れの為 車を買いに中古車屋へ行った。
値段と走行距離がいい感じの旧型のオデッセイに試乗してみた。
RYO-Tにオデッセイ…。
それはきっと右利きの人が左手でタバコを吸う それぐらい違和感のあるものだ…。
大阪に引っ越した際 はじめて出来た友人がオデッセイに乗っていた…。
職場も同じだった為 彼は車のないオレをよく送り迎えしてくれた。
ウーハー搭載の車内でかかる音楽は当時流行りのジャパレゲなんかではなくなぜか爆音の氷川きよしだった…。
決まって週末の夜にはミナミへとナンパに繰り出した。
助手席のオレがいつも声を掛ける役だったが四国訛りの男を相手にするイケてる浪花っ子なんてこの世に居やしない…。
無視されるならまだしも時には容赦ない怒声や罵声を浴びせられた…。
しかし彼女たちが怒っているのは顔や行動を見てわかったが怒声や罵声はオレの耳には届いていなかった…。
爆音の氷川きよしがそんな彼女たちからオレの身を守り遮断してくれたのだ…。
氷川きよし…。
それは彼からオレに対する一種の 愛情表現にも似たものだったのかもしれない…。
彼と氷川きよしのおかげでオレは大阪を嫌いにならずに済んだ…。
そんな事を思い出し試乗しハンドルを握るオレを見て彼女が
「意外と似合うね。」っと言ったた。
意外と…。
彼女も右利きの人が左手でタバコを吸う。そんな感覚に捕われていたのかもしれない。
その趣を彼女に伝えると
「そんな事ないよ。」
っと君が笑うから 今日がふたりのサラダ記念日…。
あの日のオレが 無邪気に笑うふたりを微笑ましく見守っていてくれた…。