リク罠リスト&逆引きドボン作品記録<3>収納
【リク罠100】「売れっ子女優の選択」
「え?相手役は京子じゃないんですか?確か、オファーを出してるって・・・・・・・・・・・」
ドラマの打ち合わせで明かされた配役の変更。今ここに居る筈の彼女がいないことに不安を感じていた俺だったが、別の仕事か何かで遅れてるだけだと思っていた。
「いや、俺もそのつもりだったんだけどね、今クールは他所の局の仕事を受けてしまったとかで、断られたんだよ。まあ、君とW主演予定だった京子をゲットできなかったのは痛いが、敦賀くん、なんとか一人主演で頑張ってくれよ。相手役の演技力がイマイチなとこもカヴァーしてさ?」
監督からこう聞かされる前までは。
京子との共演予定の消滅は、ずっと楽しみにしていただけに、ショックだった。
だがそれは、その後も・・・・・・・・・・バラエティや他のドラマでも当たり前の出来事となっていった。
俺を避けている訳ではないと思う。
局などで会えば、駆け寄ってきてあの可愛らしい笑顔で挨拶をしてくれるし、お互い忙しすぎて家での食事の世話は頼めなくなってきたが、たまに差し入れをもらったりはしている。
だから、俺は避けられても、嫌われてもいない!・・・・・・・・・・・筈だ!
すべては只の偶然なのだ・・・・・・・・・・と思う。
今一番の旬のタレント兼女優として、バラエティや、CM、ドラマ、映画の仕事で引っぱりだこな彼女。
どこの局でも取り合い状態なのだから、俺との共演「予定」の数が多いのは当然で、彼女がたった一人しかいない以上、その多くが「予定」で終わってしまうのもまた・・・・・・当然ではあった。
彼女との共演話が持ち上がる度に喜んでしまう俺はというと・・・・・・・・俺以外の相手役と共演している姿をテレビ画面で確認しては落ち込む。それが当たり前となってしまった。
もう半年以上、彼女と一緒に仕事をしていない。
共演がなくても会えてはいるが、通りすがりで数分会話するだけでは、どうにも満たされない。圧倒的な最上さん不足により、俺には敦賀蓮として「爽やか紳士面」を保つ事すら難しくなってきた。
社さん曰く、常に彼女の姿を探すのが癖になった俺の目には「飢え」と「飼い主に捨てられた犬のような頼りなさ」が出てしまっているらしい。
自分ではわからないが、今までのように時間の許す限り、話しかけてきた共演者やスタッフと会話したりすることが苦痛になってきたのは確かだった。
あらゆる局で仕事している最上さんとの遭遇率を上げるには、ニアミスでのすれ違いをしないことが肝心で、そのためには他の女性へのサービスは命取りだったし、仕事に直接関係ないことにまで気を回す余裕など、もはや俺には残っていなかった。
「社さん、今日は最上さんもこの局での仕事がありますよね?俺、ちょっと見て来ます」
「10分で戻れよ?」
「はい!・・・・・・・・・・あっ!」
探しにいく前に、窓の外にタクシーに乗込む最上さんを見つけた俺の背中を、社さんがそっと押した。
「残念だったな。さ、楽屋にいくぞ」
「・・・・・・・・・・・はい」
こうして俺の飢えはどんどん広がっていった。
続く。
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
ラブミー部の卒業が絶望的と判断したキョーコ(19~20歳くらい)は、会社のフォローなしで様々な経験を積むため、なるべくいろんな人と仕事をしてみることにしました。
オファーが重なってしまったときには、何度も共演したことのある蓮や同じLME芸能プロダクション所属の者たちよりは、他事務所の者達。過去に仕事したことにある監督やプロデューサーよりは、新しく声をかけてくれた人との仕事を選び、どんどん人脈をひろげ、様々なタイプの役者や芸人と仕事をして経験値を上げていってます。勿論、オファーを断ったあとも、監督やプロデューサーへのフォローは欠かしません。
そんな風に気配りのできる京子はますます売れっ子になり、蓮との接点は減って行くばかりです。
最早「敦賀蓮」の仮面を被り続けることさえも難しくなったスネスネ蓮さんと、ある意味イキイキしちゃってるキョーコさんをどなたかよろしくお願いしまーす。
恋する青年蓮さんの可愛らしい努力とか?天然乙女が時折くれる餌とか?を楽しく書いちゃってーーーー!
できれば、コメディで!w( ̄▽+ ̄*)
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【リク罠100】「売れっ子女優の選択」
「え?相手役は京子じゃないんですか?確か、オファーを出してるって・・・・・・・・・・・」
ドラマの打ち合わせで明かされた配役の変更。今ここに居る筈の彼女がいないことに不安を感じていた俺だったが、別の仕事か何かで遅れてるだけだと思っていた。
「いや、俺もそのつもりだったんだけどね、今クールは他所の局の仕事を受けてしまったとかで、断られたんだよ。まあ、君とW主演予定だった京子をゲットできなかったのは痛いが、敦賀くん、なんとか一人主演で頑張ってくれよ。相手役の演技力がイマイチなとこもカヴァーしてさ?」
監督からこう聞かされる前までは。
京子との共演予定の消滅は、ずっと楽しみにしていただけに、ショックだった。
だがそれは、その後も・・・・・・・・・・バラエティや他のドラマでも当たり前の出来事となっていった。
俺を避けている訳ではないと思う。
局などで会えば、駆け寄ってきてあの可愛らしい笑顔で挨拶をしてくれるし、お互い忙しすぎて家での食事の世話は頼めなくなってきたが、たまに差し入れをもらったりはしている。
だから、俺は避けられても、嫌われてもいない!・・・・・・・・・・・筈だ!
すべては只の偶然なのだ・・・・・・・・・・と思う。
今一番の旬のタレント兼女優として、バラエティや、CM、ドラマ、映画の仕事で引っぱりだこな彼女。
どこの局でも取り合い状態なのだから、俺との共演「予定」の数が多いのは当然で、彼女がたった一人しかいない以上、その多くが「予定」で終わってしまうのもまた・・・・・・当然ではあった。
彼女との共演話が持ち上がる度に喜んでしまう俺はというと・・・・・・・・俺以外の相手役と共演している姿をテレビ画面で確認しては落ち込む。それが当たり前となってしまった。
もう半年以上、彼女と一緒に仕事をしていない。
共演がなくても会えてはいるが、通りすがりで数分会話するだけでは、どうにも満たされない。圧倒的な最上さん不足により、俺には敦賀蓮として「爽やか紳士面」を保つ事すら難しくなってきた。
社さん曰く、常に彼女の姿を探すのが癖になった俺の目には「飢え」と「飼い主に捨てられた犬のような頼りなさ」が出てしまっているらしい。
自分ではわからないが、今までのように時間の許す限り、話しかけてきた共演者やスタッフと会話したりすることが苦痛になってきたのは確かだった。
あらゆる局で仕事している最上さんとの遭遇率を上げるには、ニアミスでのすれ違いをしないことが肝心で、そのためには他の女性へのサービスは命取りだったし、仕事に直接関係ないことにまで気を回す余裕など、もはや俺には残っていなかった。
「社さん、今日は最上さんもこの局での仕事がありますよね?俺、ちょっと見て来ます」
「10分で戻れよ?」
「はい!・・・・・・・・・・あっ!」
探しにいく前に、窓の外にタクシーに乗込む最上さんを見つけた俺の背中を、社さんがそっと押した。
「残念だったな。さ、楽屋にいくぞ」
「・・・・・・・・・・・はい」
こうして俺の飢えはどんどん広がっていった。
続く。
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
ラブミー部の卒業が絶望的と判断したキョーコ(19~20歳くらい)は、会社のフォローなしで様々な経験を積むため、なるべくいろんな人と仕事をしてみることにしました。
オファーが重なってしまったときには、何度も共演したことのある蓮や同じLME芸能プロダクション所属の者たちよりは、他事務所の者達。過去に仕事したことにある監督やプロデューサーよりは、新しく声をかけてくれた人との仕事を選び、どんどん人脈をひろげ、様々なタイプの役者や芸人と仕事をして経験値を上げていってます。勿論、オファーを断ったあとも、監督やプロデューサーへのフォローは欠かしません。
そんな風に気配りのできる京子はますます売れっ子になり、蓮との接点は減って行くばかりです。
最早「敦賀蓮」の仮面を被り続けることさえも難しくなったスネスネ蓮さんと、ある意味イキイキしちゃってるキョーコさんをどなたかよろしくお願いしまーす。
恋する青年蓮さんの可愛らしい努力とか?天然乙女が時折くれる餌とか?を楽しく書いちゃってーーーー!
できれば、コメディで!w( ̄▽+ ̄*)