「仮想恋愛計画(仮)」


「どうしよう・・・・・・・・・」

厳重に鍵をかけ、仕舞い込んでいるというのに、ほんの僅かなきっかけで簡単に浮かび上がってきてしまう蓮への想い。

上手く仕舞えないばかりか、時と共に膨れ上がり、今ではキョーコの日常を脅かすまでに育ってしまった。

「失恋確実なのに・・・・・・・・・・・不毛だわ、馬鹿みたいだわ・・・・・・・・でも、告白なんていう迷惑をかける訳にもいかないし・・・・・・・・後輩のままでいることくらい・・・・・・・・許してほしい・・・・・・・・し」

蓮の前で気を抜くと間抜け顔になってしまうため、この1ヶ月というもの、蓮に会う前には愛を否定する自己暗示がかかせなくなっていた。

「うーーん・・・・・・・・・・・失恋確実だけど、本人に振ってもらうわけにはいかないってことは・・・・・・・・要は私が失恋したって思い込めればいいのよね?で・・・・・・・・・・・周りに心配かけないように・・・・・・・・新しい恋を・・・・・・・・・・・手の届かないスターか何かに夢中になれれば・・・・・・・・・・・実際には愛だの恋だのに振り回されずに・・・・・・・・・・済む?」

「日本の芸能界じゃ、会う機会がありすぎて面倒なことになりそうだし・・・・・・・・・・・海外の大スターとか?」


「失恋したって思い込んで思いっきり泣いて・・・・・・・・憂さ晴らしして・・・・・・・・・・・3日じゃ足りないわね、目も腫れるだろうし。4日休みをもらえるのは・・・・・・・・・・2ヶ月後ならいけそう。うん、その間にターゲットを探しとこう」


仮想ではあるが、失恋して、新しい恋に目覚めるというこの恋愛計画が名案な様な気がして来たキョーコは映画の雑誌とDVDを買うために買ったばかりのパソコンを起動させたのであった。


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罠文はイメージです。タイトル&内容、ご自由にアレンジしてくださいませー!

この罠穴にはこの方がダイブ済みでございます。
<リク記録57>被害者「princess tiara」さんの場合



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