期間限定!メロキュン・リターンズ☆蓮誕&VDお祭り会場で開催中の
メロキュンプレゼンツ!!
お題《ハッピー♡プレゼント!!》
に、魔人めも参戦。
続き募集のコラボリク罠のひとつをリク罠リストから削除して、
書いていくことにしました!
(蓮誕あ~んど、VDあ~んど、魔人ブログ開設2ヶ月で作った古いモノ)
まずは、既にアップ済みのプロローグと第1話を先に再アップです。
参加者の先頭に立って、非常口に向かって猛ダッシュしまーす!!←
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
消えないモノ プロローグ
消えないモノー1ー
「ああ、蓮。これ、お前にって、京子から預かってるぞ」
「最上さんから?ありがとうございます」
社さんが打ち合わせに行っている間に、台本を受け取りに寄った俳優セクションで主任の松島さんから手渡されたのは、飲料が入っているらしい包みとカードだった。
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
敦賀さん、お誕生日おめでとうございます!
身体にいいと評判のドリンクを見つけましたので、
よろしければお受け取りください。
毎日コップ1杯づつ召し上がって、
健康に気をつけてくださいね。
京子
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
凝り性の最上さんらしくもなく、シンプルすぎる程シンプルなその小さなカードは一枚もので、内容も実に素っ気ないものだった。
そして、誕生日プレゼントらしいそのボトルの包装はというと……過去に彼女から貰っていた凝ったものとは明らかに違う、上品ではあるが味気ない包装に熨斗がついた、お歳暮のような堅苦しいもので。そして、その熨斗に印された名前はカードと同じ……
「京子?本名でなく?」
口の中で小さく呟いた言葉は、松島にまでは届かなかったようで、彼はもうひとつ包みを出すと蓮に尋ねた。
「もうひとつあるんだが、これはいらないよな?京子も、一応用意はしたが迷惑になると思うので俳優部の皆で食べてくださいとか言ってたし」
「?迷惑?それ……なんですか?」
「ああ、ちょっと早いがバレンタインチョコだそうだ。ラブミー部の彼女は毎年お前のチョコの処理を手伝ってるくらいだから、お前にチョコが不要なのは知ってはいるが、先輩には一応義理を通しときたいってとこなんだろう。これはこっちでもらっとくぞ?タレント部と違ってここには京子の義理チョコは回ってこないからな。皆、楽しみにしてたんだ」
「え?」
「ん?」
「それもっ!もらっていきます!!」
「無理しなくていいぞ?京子もそう言ってたし。ここにだって、京子のチョコを食べたい奴は大勢いるから、心配するな」
「無理なんてしてません。ちゃんと食べますっていうか……食べたいんです!」
蓮の剣幕にやや驚きながらも、松島はチョコレートの包みを渡してくれた。背後からチョコを食べるチャンスを奪われたものたちからの恨めしげな視線を浴びながら。
「それにしても、京子も大人になったというか。社会人らしく、見事に消え物ばかりで揃えてきたなぁ」
「はぁ。それじゃ、俺そろそろ移動なんで。これ、ありがとうございました」
社会人らしくとか、消え物がどうという松島の言葉の意味がよく分からず、気にはなったが、時間もなかったので、お礼だけ言って俺はその場を後にした。
あとで、調べればいいと思って。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
「使うとすぐにも無くなるか消耗が始まる種類の物が消え物か。これがどうして社会人らしいんだ?」
辞書で調べてはみたが、しっくりくる答えは載っておらず、合流した社さんに聞いてみることにする。
「社さん、消え物って何ですか?それを贈ると社会人らしいんですか?」
「ん?ああ、えーと。消えて後に残らないギフトのことだな。……花とか、食べ物とか、洗剤とか、最近じゃあ金券とか?」
「それを贈るのが社会人らしいんですか?」
「まぁ、そうだな。相手への気遣いというか。ずっと後に残るもんは迷惑になる事もあるだろ?趣味が合わない美術品とか、服とか、小物とかもらっても困るというか。そぉいうのを防ぐために、食べたり使ったりして奇麗になくなるものを贈るんだよ。日本じゃ中元歳暮や年始の挨拶品なんかもそういうセレクトになってるしな」
「なんだか……寂しくないですか?あとに残らないものを贈るなんて。義理っぽいというか……」
「まぁ、そういう意見もあるかもしれないが、消え物だって、相手に喜んでもらえそうな物を選ぶ人がほとんどだと思うし、酒好きな恋人にワインを贈ることもあるだろ?消え物だからどうでもいいと思ってる訳じゃない。相手に迷惑にならないものを贈りたいっていう日本人の心が出てる贈り物セレクト法だと俺は思う」
「……社さんは、親しい人の誕生日に熨斗をつけたりしますか?」
「長寿のお祝い品とか、目上の気を遣う相手にはつけるよ。リボンだと砕けた感じになるし」
「そう……ですか」
「さっきから、へんなことばっかり聞いてくるけど、誰かに熨斗付きの誕生日プレゼントをもらったのか?」
「……最上さんから」
「……」
「やっぱり……変です……よね」
「そ、そんなこと!……確かにお前は彼女が尊敬する目上の先輩だし!お前が今月一杯プレゼントの山に囲まれてることも知ってる……気遣い屋さんのキョーコちゃんなら……うん、熨斗付きで消え物のプレゼントでもおかしくないと思うぞ!!」
「……」
「蓮くん??」
「……」
「はぁ~~!!わかった!蓮、今日は早く上がれるようになんとかしてやるから、キョーコちゃんを誘って、そのプレゼントのお礼をしろ!」
「え?でも、最上さんは都合が悪いって……」
「それは明日の話だろ?消え物っていうなら、一緒に過ごす時間もそうだけど、それは寂しくないし、思い出としても残るだろ!今夜の時間はお兄ちゃんからのプレゼントだ!1日早いけどな」
「!!ありがとうございます!」
2につづく
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消えないモノ プロローグ
消えないモノー1ー
「ああ、蓮。これ、お前にって、京子から預かってるぞ」
「最上さんから?ありがとうございます」
社さんが打ち合わせに行っている間に、台本を受け取りに寄った俳優セクションで主任の松島さんから手渡されたのは、飲料が入っているらしい包みとカードだった。
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敦賀さん、お誕生日おめでとうございます!
身体にいいと評判のドリンクを見つけましたので、
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毎日コップ1杯づつ召し上がって、
健康に気をつけてくださいね。
京子
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
凝り性の最上さんらしくもなく、シンプルすぎる程シンプルなその小さなカードは一枚もので、内容も実に素っ気ないものだった。
そして、誕生日プレゼントらしいそのボトルの包装はというと……過去に彼女から貰っていた凝ったものとは明らかに違う、上品ではあるが味気ない包装に熨斗がついた、お歳暮のような堅苦しいもので。そして、その熨斗に印された名前はカードと同じ……
「京子?本名でなく?」
口の中で小さく呟いた言葉は、松島にまでは届かなかったようで、彼はもうひとつ包みを出すと蓮に尋ねた。
「もうひとつあるんだが、これはいらないよな?京子も、一応用意はしたが迷惑になると思うので俳優部の皆で食べてくださいとか言ってたし」
「?迷惑?それ……なんですか?」
「ああ、ちょっと早いがバレンタインチョコだそうだ。ラブミー部の彼女は毎年お前のチョコの処理を手伝ってるくらいだから、お前にチョコが不要なのは知ってはいるが、先輩には一応義理を通しときたいってとこなんだろう。これはこっちでもらっとくぞ?タレント部と違ってここには京子の義理チョコは回ってこないからな。皆、楽しみにしてたんだ」
「え?」
「ん?」
「それもっ!もらっていきます!!」
「無理しなくていいぞ?京子もそう言ってたし。ここにだって、京子のチョコを食べたい奴は大勢いるから、心配するな」
「無理なんてしてません。ちゃんと食べますっていうか……食べたいんです!」
蓮の剣幕にやや驚きながらも、松島はチョコレートの包みを渡してくれた。背後からチョコを食べるチャンスを奪われたものたちからの恨めしげな視線を浴びながら。
「それにしても、京子も大人になったというか。社会人らしく、見事に消え物ばかりで揃えてきたなぁ」
「はぁ。それじゃ、俺そろそろ移動なんで。これ、ありがとうございました」
社会人らしくとか、消え物がどうという松島の言葉の意味がよく分からず、気にはなったが、時間もなかったので、お礼だけ言って俺はその場を後にした。
あとで、調べればいいと思って。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
「使うとすぐにも無くなるか消耗が始まる種類の物が消え物か。これがどうして社会人らしいんだ?」
辞書で調べてはみたが、しっくりくる答えは載っておらず、合流した社さんに聞いてみることにする。
「社さん、消え物って何ですか?それを贈ると社会人らしいんですか?」
「ん?ああ、えーと。消えて後に残らないギフトのことだな。……花とか、食べ物とか、洗剤とか、最近じゃあ金券とか?」
「それを贈るのが社会人らしいんですか?」
「まぁ、そうだな。相手への気遣いというか。ずっと後に残るもんは迷惑になる事もあるだろ?趣味が合わない美術品とか、服とか、小物とかもらっても困るというか。そぉいうのを防ぐために、食べたり使ったりして奇麗になくなるものを贈るんだよ。日本じゃ中元歳暮や年始の挨拶品なんかもそういうセレクトになってるしな」
「なんだか……寂しくないですか?あとに残らないものを贈るなんて。義理っぽいというか……」
「まぁ、そういう意見もあるかもしれないが、消え物だって、相手に喜んでもらえそうな物を選ぶ人がほとんどだと思うし、酒好きな恋人にワインを贈ることもあるだろ?消え物だからどうでもいいと思ってる訳じゃない。相手に迷惑にならないものを贈りたいっていう日本人の心が出てる贈り物セレクト法だと俺は思う」
「……社さんは、親しい人の誕生日に熨斗をつけたりしますか?」
「長寿のお祝い品とか、目上の気を遣う相手にはつけるよ。リボンだと砕けた感じになるし」
「そう……ですか」
「さっきから、へんなことばっかり聞いてくるけど、誰かに熨斗付きの誕生日プレゼントをもらったのか?」
「……最上さんから」
「……」
「やっぱり……変です……よね」
「そ、そんなこと!……確かにお前は彼女が尊敬する目上の先輩だし!お前が今月一杯プレゼントの山に囲まれてることも知ってる……気遣い屋さんのキョーコちゃんなら……うん、熨斗付きで消え物のプレゼントでもおかしくないと思うぞ!!」
「……」
「蓮くん??」
「……」
「はぁ~~!!わかった!蓮、今日は早く上がれるようになんとかしてやるから、キョーコちゃんを誘って、そのプレゼントのお礼をしろ!」
「え?でも、最上さんは都合が悪いって……」
「それは明日の話だろ?消え物っていうなら、一緒に過ごす時間もそうだけど、それは寂しくないし、思い出としても残るだろ!今夜の時間はお兄ちゃんからのプレゼントだ!1日早いけどな」
「!!ありがとうございます!」
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