大宮BL妄想物語。
*閲覧注意*










N.side







ソファーを背にし大野さんと並んで床に座り
お酒を飲みながら映画を鑑賞する。



僕が読んでいた小説が映画化され
観れずにいたものがサブスクにあって
それを観ていた。



始まって30分くらい経った頃
前のめりになるほど夢中になっている僕の腰に
大野さんの腕が回ってきて抱き寄せられた。


静かな時間が流れていく。

物語も中盤にささしかかった頃には
大野さんに体ごともたれかかり
いつの間にか足の間に挟まれて座っていた。


さっきから手をムニムニ弄られて…
肩に顎を乗せてくる。。


ちらっと大野さんの方へ振り返ると…
おどけたように微笑み返された。




好きな映画と、大好きな人の温もり。


幸せを噛み締めていると、






「カズ…」



急に顔の近くで低い声で呼び捨てにされた。



「////」



「って、呼んでいい?」



僕は頷いた。



「カズ…」



頬にキスされる。


ズルい、今はまだ物語の途中なのに、、


でも僕は…

顔を後ろに向けた。

重なってきた唇が温かい。

ついばむように触れ合う。

これはいつものこと。


しだいに深いくちづけになる。
舌が様子を伺いながら僕の唇を割ってきた。

ためらいがちに舌を差し出すと
すかさず絡めとられてしまう。

きゅっときつく吸われて
口腔から背筋へと快感が走り抜けた。



「んっ、、おおのさん」
 


「・・さとし。」



「え、、」



「名前、」



「///さとし…さん」





大野さんの首に両手を回して
すがりつきながら夢中でくちづけに応えた。


もう、、映画はいいや。


今は、大野さんを感じたい。



大野さんの手が僕の背中を撫でる。

シャツをめくりあげて素肌に触れてきた。
ゆっくりと撫であげられて、
ぞくぞくした感覚にめまいがした。



「・・・映画のじゃましちゃったね」



「あっ///」



といい唇は離れたが……

身体は密着し腰をわざと押し付けてくる。



これは、僕の為に我慢してくれてるのかな。


こういう場合どうしたらいいんだろう。。



僕から求めるべき?


いやらしい男だと、幻滅されるかな。



あまりにじっと大野さんの顔を見つめていたら
逆に問われてしまった



「ん?」



「///何でもないです」



「ふふ、大丈夫。夜は長いからね。」



「///」



包み込むように抱きしめられた。


どうやら大野さんは
こうしているだけで満足のようだ。


確かに、


僕も幸せだ。


大野さんの胸に頭を預けた。























順番にシャワーに入った。

先に出た僕は、、
荷物からテーピングを出した。




病院からもらった装着方法の図をみながら
足首にテーピングを巻いていると
大野さんがシャワーから出てきた。



「テーピング?」



「はい、なかなか難しくて」




「やってあげようか?」



「そんな、、大丈夫です。」



「釣り竿にテーピングを巻くことがあって、
俺結構得意だよ♪」



「////釣り竿ですか?」



「ふふ、貸してごらん。マジ上手いから」



と、ソファーに座っている僕の足元に
大野さんがしゃがんだ。



「あまりキツくしないほうがいいよね」



「はい///」




好きな人に足を触られて…


・・・身体が熱くなる。




「どう?これぐらい?」



「はい///」



器用に手際よく巻いていった。

確かに上手かも…



「・・・カズは足も可愛いね」



と言い巻き終えた足の甲に
大野さんは唇を当てた。



「・・・っ///」



カアッと赤くなった。



「・・・おまじない。をしたつもりだったけど…」




「////あ、ありがとうございます」




「カズ…」



熱のこもった声で名前を呼ばれた。




「ベッドに行こうか。」