大宮BL妄想物語。
*閲覧注意*










O.side








ニノから遅刻するって連絡があった。
昨日は野球の試合だったはず…

何かあったのか聞きたかったが
送られてきたメッセージが
業務報告のような堅苦しい文面で 
なんかニノとの間に壁を感じた。。








11時を過ぎたころ
ニノが足を引きずりながら出勤した。



聞けば捻挫だと…

 

痛みもあるようだし、
色々不憫だろうと思い…

もうすぐお昼になる頃
今日のランチの予定を聞いた。



「ニノ、お昼は?お弁当?」



「・・・今日はお弁当は持って来てないです。」



「じゃあ、ついでに買って来るけど?」



「いいんですか?」



「ああ、もちろん。何か希望ある?」



「大野さんと同じのでいいですよ?」



「お、じゃあ、ハンバーグ丼にしようか。」



「あ、はい///」



ニノはハンバーグが好きだ。


前に会社の休憩室で一緒に食べた時
俺が買ってきたハンバーグ丼に
めちゃくちゃ興味をしめしていた。




レストランもやっているテイクアウトの店の
ハンバーグ丼を2人分買う
そこの店員がなんだかニノに似ている。。


って
俺はどこ行ってもニノのこと考えてるな。




あの日翔ちゃんと3人で飲んだ日、
ニノにあんなこと言われ
ヘコんでちょっと悪酔いした。 

ニノとタクシーに乗って帰ってきたような
気がするが店を出た時の記憶が余りない。


ニノに変なこと言ってないよな。




翌日コインランドリーにいても
ニノのことを考えていた。


ただ可愛いからキスしたんじゃない。
 
そこにはちゃんと想いがある。

でもその想いにニノが答えてくれるだろうか。
 

あのニノの翔ちゃんへの言い返しは
このまま良き仕事のパートナーでいるべきと
いうニノの答えなのか。


いや、でもまだ告白していない。

もしかしたら告白すら困るということか。



好きな釣りをしていても
そんなことを考えていた。





買ってきた2人分のご飯を持ち
ニノと一緒に休憩室に移動する。


休憩室は同じフロアで移動には楽な距離だが
今のニノはびっこを引きながらだから
その距離さえ大変そうだ。





「大野さん、先に行ってて下さい」



「すぐそこだし、大丈夫だよ」



「・・・すみません。。」



「問題ないよ」


「・・・」




入ってすぐの席に座った。



「わぁー♪美味しそう♪」



「良かった。笑顔が出た。
今日ずっと眉間にシワがよってたよ」



「////流石にちょっとヘコんでて…」



「うん。怪我すると落ち込むよな。
美味しいもの食べて少しでも元気になって」



「///ありがとうございます」



ニノが口に運ぶのをじっと見つめた。



「どう?」



「美味しいです♪」



「良かった。
今度、足治ったら一緒に食べに行こう。」



「いいですね♪」





日曜日の野球のことを聞いた。
久しぶりに友達が来て力んでしまったのと
ストレッチを疎かにしたのがいけなかったかもと言っていた。


「骨折をしなくて良かったな」

 

「はい、それはホント。」



「治るまで、困ったことあったらすぐ行ってな。
今日はずっとオフィスにいるし」



「・・・いいんですか?頼っても」




「もちろん、ほら、
・・・・仕事のパートナーだろ?」



「・・・そうですね。。ありがとうございます。」




自縄自縛してどうする。










ランチを終えしばらくすると
部長がフロアーに戻ってきた。
今日は朝から会議がひっきりなしにあったようだ。



「おはよう二宮、」



「あ、部長!今日はすみませんでした。」



「気にするな。それより大丈夫か?」



部長はニノが病院行って遅れることを
聞いていたってことか……



「はい、捻挫でした。」



「捻挫?歩けるのか?」



「歩けます。仕事には支障ありません。」
 


「そうか、まぁ外回りがある時は無理しないで
タクシーでも使って」



「はい、ありがとうございます。」



「今日の帰りは?時間が合えば送っていくぞ。」





でた。


公然と宣言出来る部長が羨ましい。





「あ、ありがとうございます。」





今日はニノと帰ろうと思っていたのに…


先を越されてしまった。