大宮BL妄想物語。
*閲覧注意*











O.side











歓迎会がお開きになり
帰宅した。



就業後すぐに飲み会がスタートしたから
思ったよりも早く帰宅できた。




1週間分の溜まった洗濯物を持ち
コインランドリーに向かった。




新しい環境になり3週間
色々なことに慣れてきた。



ここのコインランドリーも3度目にもなれば
要領もつかんでスムーズだ。



洗濯物を放り込んだ後の待ち時間は
大体スマホで動画を観てつぶしている。



今日も最近ハマっている釣り動画を観ようと
席に着いたところで
入口の自動ドアが開いたのでそちらに視線を向けた





「あれ!?二宮さん!?」



「あ、えっ!大野さん?」




入ってきたのが二宮さんで驚いた。

ネクタイはしていないがYシャツにスラックスと
さっきまでの服装だが
手には大きな袋を持っていた。




「え、二宮さん家ってこの近く?」



「はい///」



「ふふ、すごい偶然。二宮さんも洗濯?」



「はい///」



「って、ここに来たってことは
用事はそれしかないか」



「ふふ、ですね。」



「あ、じゃあ、もしかしたら帰りの電車
一緒だったかもね」



「····そう、ですね…」




二宮さんが洗濯機に
袋から出した洋服を入れだしたので
背中に向かって話しかけた。




「なんか嬉しいな。近所に知ってる人がいるって」



「大野さんは最近この近くに越して来たんですよね?」



「うん、今、街を開拓中」



「ふふ、開拓って楽しいですよね。」



洗濯機にスイッチを入れ
二宮さんは俺の向い側に座った。



「二宮さんはいつも洗濯中どうしてるの?」



「僕は、いつもは食べに行ってますね。
でも、、今日みたいな日は読書です」



「なるほど、」



「大野さんは?」



「俺はスマホで動画を」



「なるほど」



「ふふ」
「ふふ」



2人で笑い合った。


仕事をしてても思ってたことだけど、
二宮さんって柔らかな人で
一緒にいて居心地がいい。




「ちなみに、、」



「はい」



「食べにってどこに?」



「ああ、ラーメン屋が多いですね」



「ラーメン、、いいなぁ。。今度一緒にいい?」



「え、」 



「あ、夕飯は一人がいい人?」



「いえ、全然、一緒にいきましょう!」



「やったぁ、楽しみです。」









それから洗濯が終わるまでの間
俺はイヤホンをして動画を、、
二宮さんは本を読んで時間を潰した。



「そうだ!」


「?」



俺が声をあげたことで二宮さんが顔をあげ
視線が合う。



「アイス食べない?」



「アイス?」



「うん。アイス♪ご馳走する」


コインランドリー内に置かれている
アイスの自販機を指した。



「いいんですか?」



「うん。何がいい?」



「じゃあ…バニラで」



「バニラ、ね」



俺はチョコアイスにし
コインランドリーで大の大人の男が2人
アイスを頬張っていた。



「うまい♪」


「ふふっ、美味しいですね♪」



と、俺に向けられた笑顔がすごく可愛いかった。




「二宮さんってホント可愛いね。」



「また///大野さんこそ、、
アイス食べてる姿可愛いですよ。」



「俺?」



「はい///
社の人がみたらびっくりすると思いますよ」



「そぉ?俺、どんな風にみられてるのよ」




「イケメンが来たって」




「俺?イケメン?
ないない、イケメンは部長みたいな人でしょ」



「あの人は、もともとの遺伝子が違います(笑)」



「ふふ、確かに。」




結局アイスを食べながら話しをしていた。


洗濯物が先に終わった俺は
二宮さんに声をかけた。



「二宮さん家は駅の方?」



「駅とは反対です」



「洗濯が終わってまっすぐ帰るなら
一緒に帰りません?」