大宮BL妄想物語。
*閲覧注意*








O.side






「何かここまででわからないことありますか?」



「大丈夫です」




何から何まで完璧に準備がされていた。
説明は簡潔で分かりやすい。

資料も要点がまとめられていて
とても見やすいものだった。

彼はすごく仕事が出来るのだろう。

若いのにすごい。

それに、
ついつい彼の可愛らしい手に目が行ってしまう。



顔合わせの時
俺に資料を渡しに来てくれたのはきっと彼だ。



すると、
フロアにあのハーフの部長が入って来た。


皆が挨拶をする


部長はわざわざ俺のデスクに来てくれた。



「大野さん、おはよう」



「部長、おはようございます。
本日よりよろしくお願いいたします。」



「ん。よろしく。期待しているよ。」
 



「ご期待に応えるよう頑張ります。」



爽やかなイケオジだ。



「ん。あ、二宮ちょっといいかな?」



「はい。」





二宮さんが部長と隣の小さな部屋に入ってしまったので俺はパソコン内の取引先リストに目を通した。








15分ほどで戻ってきた二宮さんと
今度は業務で関わることになる部署を
一緒に回った。



「二宮さんは入社時から営業なんですか?」



「はい、」



「すごいですね」



「そんな、
大野さんもすぐに追いつき思いますよ。」



「いやいや、でも頑張ります。」



「ふふ、はい、僕も頑張りますので、
何でも聞いて下さい」



「ありがとう。」






午後からは全体ミーティングを予定しているらしく
俺も早速参加することになった。



「大野さん、そろそろお昼休憩に入りましょうか」


「はい」


「近くに食べるところはいっぱいありますよ」



「そうなんだ。二宮さんはどうしてるの?」



「僕ですか?」



「うん」



「僕はお弁当を持ってきてて」



「お弁当?二宮さん結婚してるんだ」



「え///してないです。」



「え、じゃあ自分で?」



「はい///」



「すごい、尊敬するなぁ、、」



「そんな///大したもの入ってないですし///」



「いやーすごいよ」



耳を真っ赤にして照れて…
可愛いな。



てことで
俺は一人で近くのそば屋に入った。




第一印象から彼と一緒に仕事をするのが
なんだか楽しくなりそうな気がした。





ミーティングという名の会議は
2時間も拘束された。


事務的な話しになると意味不明だった。




「大野さん、大丈夫ですか?」



「いやー、色々わからないところが…」



「ですよね。疑問点をつぶしていきましょうか」



「よろしくお願いします」















初日の仕事が終わりのころ



「そうだ!大変!
大野さんに勤怠の打刻を教えてなかったです!」



二宮さんが僕のパソコンを覗いた。


「パソコンで打刻なの?」


「お店はタイムカードですよね。」


「うん」


「ログインして、出勤した後と退勤の際
やって下さい。」


「うん」



「例えば外出してても
わざわざ帰社しなくてもいので」


「なるほど、それはいいね」



「はい」




視線があい
思ったより距離が近くて驚いたのか
耳を赤くしていた。



「///」




「ありがとう。二宮さん」



「いいえ///」



「二宮さんはまだ仕事?」



「あと少しだけ」






俺に教えながら自分の仕事もしなきゃいけないから
大変だよな。



早く仕事を覚えて
二宮さんの負担を減らさないとと思った。