大宮 B L妄想物語
*閲覧注意*
仕事を終え自宅に帰る
今日は残業で遅くなってしまった。
商店街に寄ってお惣菜を買って帰ろう…
智の店、月兎がウチの社で出張販売をするようになって2週間が過ぎた。
週2日の販売日は毎回長蛇の列をなしていて
そのほとんどが女性客でしめていた。
パン目当てなのか、智目当てなのか、
わからないが大盛況なのはいいことだ。
自宅に着くともう店は閉まっていた。
裏に回り自宅がある二階には上がらず
厨房を覗いた。
厨房では智が一人で片付けをしていた。
「ただいまぁ」
「おかえり」
「遅くなっちゃった」
「お疲れさん」
「疲れたぁ。ねぇ…智」
「ん?」
「···補給してもいい?」
「ふふ、いいよ」
智の後ろ側に回り背中に抱きついた。
着ている調理服から大好きなパンと智の匂い…
時々こうやってチャージさせてもらっている。
「何かあった?」
「·····ちょっと疲れただけ」
「そう?」
「うん…」
心地よさにうっとりとしていると···
「おおのさ〜ん!終わりましたぁ〜」
「あ////」
「あ////すみません!!」
丸ちゃんが厨房に入ってきた。
「お疲れさん、もうあがっていいよぉ」
「あ、ハイ!すみません!
お先に失礼しまーーす!!」
丸ちゃんはバタバタと帰っていった。
突然のことに驚いて
僕はろくに挨拶も出来なかった。
「やだぁ、、丸ちゃんいるなら言ってよぉ」
「隠す必要ないだろ」
「恥ずしいよ///」
「ふふ、そんなにトロンとした顔してたのか?」
「して…た、、と思う////」
「それは、失敗したな、
丸に今見たこと記憶から消して貰わないとな」
「もぉ、智の許容範囲はどこなの?」
「ん?そんなの決まってるだろ」
と、頬に手が添えられ顔が近付いてきた。
キスをしてくれるのかと思い
目を閉じようとしたところで
「この顔を見せていいのは俺にだけだよ」
「///」
「じゃあ智も…その顔見せるのは僕だけね?」
「俺?···どんな顔してる?」
「欲望と情熱を持った顔」
「ふふ…それはエロい顔ってことか?」
「ふふ、そう、エロい顔♪」
「じゃあ和限定だから心配ご無用だな」
と、チュっとおでこにキスをされた。
「ん?何かいい匂いするぞ」
「あ、カキフライとエビフライ買ってきたの」
「いいね♪ さっさと片付けて食おうか」
「うん、じゃあ先に行って準備しとくね」
「おお」
僕は階段を駆け上がった。
優しくって甘々な彼。
智と恋する日々は幸せに満ちていた。
おわり