急遽思い付いたお話です♪
短編です💙💛











大宮 B L妄想物語
*閲覧注意*











街頭に照らされて
真っ白な桜が綺麗に浮き出す
緩やかな傾斜の並木道を歩く…

時折吹く風が心地よい。

昔は軽々歩いていた坂も
今は足が重くなかなか進まない。


長い坂をのぼりきり
振り返ると絶景が広がっていた。


海外を放浪し1年半ぶりの日本。



1つ息を吐き 再び歩きだす。


近道となる公園を抜ければ
目的地の実家だ。


小さな公園だが、
昼間は子供達で賑わう
俺も昔はよく遊んだもんだ。


昔のことを思い出して懐かしさに浸っていると


街灯下のベンチに
一人の男が座っていた。


目を凝らしてよく見ると、
それはよく知るヤツだった。




「ここは禁煙ですよー」



「・・・・・・・大野。」



「和、久しぶり♪」



「久しぶり」



ベンチに座っていたのは
実家の近所に住む 俺の2個下の二宮和也


最後に会ったのは 
俺が海外に出発する時で、
今は実家を出てるって聞いていたが…



「ただいま」



「・・おかえり」



「実家に帰ってきてたのか?」



「まぁ」



和とは高校からの腐れ縁。
海外に立った後も時々連絡はしていて
今回日本に帰ることも報告していた。



「もしかして、待ってた?」



「別に、待ってない。」



「ふふ、そっか♪」



天の邪鬼のところは昔から変わらない。

けど、

見た目はずいぶん変わった。
タバコは吸ってるし頭は金髪。




「何かあった?」



「・・・何で?」



「その頭、イメチェンしたのか?」


金色になった髪をくしゃっと撫でた



「特に意味ない///」



「暗くて良く見えないけど、似合ってる」



「良く見えないのにわかるのかよ」



「わかるよ。」



和の隣に座った。


「はぁーしんど。」



「おじさんかよ」



「まだ、25だ。
単なる運動不足だ。」



「・・・・」



「なぁ、タバコちょうだい。」



「100円」



「和のそれで、いい。」



「あ!」



加えているタバコを取りあげて

口に咥えた


肺いっぱいに吸い込んで
空を見上げ 吐き出した。



「ふぅーー、生き返る」



「・・・・////」



「・・・・元気だったか?」



「・・・・それなりに生きてた。」



「そっか。」




「大野は?楽しかった?」



「まぁそれなり?」



「何だよそれ」



「ふふ」

「・・・・」




久しぶりに隣に和がいる。

やっぱり居心地がいい。

和とは別々の高校だったけど、
放課後はいつも一緒にいた。


勉強する時は和の部屋で一緒にやり
俺の部屋で過ごす時は
俺は絵を描き和がゲームと
お互い好きなことをしていた。


大学に入ったら会う回数は減ったが
変わらず隣には和がいた。









大学を卒業して
俺が海外に行くってなった時は


「大野の絵のファン一号だからね。
応援する。」


なんて、

可愛いことを言って送りだしてくれた。



旅立ってしばらく経ち
日本の隣の国にいる頃
和に夏休みを利用して遊びに来ないか
と誘ったことがあった。

出発前、
「夏休みなったら行ってもいい?」
って言ってたから声をかけたのに
和は"行けない"って断ってきたんだ。





「・・・・なぁ、何で来なかった?」



「・・・・・忙しかった。」



「彼女か?」



「・・・・」



「その頭も彼女の好みか?」



「・・・・・だとしたら、どうする?」



「それは・・・」



「・・・・・」




「妬けるな。」


しっかり和の目を見て言った。


「/////」



「妬ける」



「二度言ったら嘘っぽい。」



「・・・これが嘘じゃないんだなぁ」



「・・・・・・」


「・・・・・・」



「いないよ。・・・・彼女なんていない」



「・・・良かった。」


「"良かった"って酷いな」


「ふふ、俺もフリーだから、同じだな。」


「何だよ、それ」


「ふふ。」



「・・・・・今度はいつ行くんだよ。」



「んー、行く予定はない。」



「・・・・本当に?」



「ああ。本当。
やっぱり隣に和がいない生活が…なんかね。。」


「・・・なんか、って何だよ…」


「淋しいなぁって」


「///1年半も行っててよく言うよ」


「うん、ごめんな。ほったらかして」



「べ、別に///大丈夫だし」


「ふふ」



和が携帯用灰皿を俺の前に出してきた
名残惜しくタバコを灰皿に捨てる。





「そろそろ帰らないとな。
・・・和、明日は空いてる?」



「昼間なら空いてる」



「・・・夜は?」



「バイト。」



「夜、、バイト…ってまさかホストか?」



「///な、わけないだろ!コンビニだよ!」



「あぁ、コンビニか。。」



「・・・聞かないのかよ。
就職しなかったのか?って」





「ぷらっぷらっしてる俺が聞けるわけないだろ」



「確かに」



「ふふ、明日、俺の部屋こいよ。
土産渡したいし、もっと話しもしたい」



「うん」













明日後編です♪