大宮 B L妄想物語
*閲覧注意*










一日の実習を終え片付けをしていると、
教室に大野さんが入ってきた。


「お疲れさん」


「お疲れ様、今日はどこかで仕事だったの?」




カチッとしたスーツをきていた。
最近はTシャツに短パンで来ることが多かったから珍しい。



「あ、まぁね」


「もう少し待ってて」


「手伝うよ」


「大丈夫。すぐだから。」


調理器具を棚にしまったら終わりだ。


「あ、そうだ、今日はね。
チーズケーキを作ったの。」


冷蔵庫から出そうとしたら

背中に温もりを感じた。

後ろから智さんに抱きしめられる。



「カズくん、」



「///」



不意打ちのハグは今だに慣れない///


後ろから両手を握られた。



「どう…したの?///」



「・・・・好きだよ」


耳元で囁かれ、

左手を持ち上げられた。


そして、、


ゆっくり、、薬指に指輪をはめられた。



「あ///」



「似合ってる」



「///ありかと」



「これ、カズくんがはめてくれる?」


智さんがリングを差し出され
それを受け取った。


智さんの方へ振り向こうとしたら



「このままで」


制された。



後ろからハグをされたまま
左手薬指に 指輪をはめた。


お互いの左手が重なり
カチッと金属が触れる音がした。


「すごいサプライズ///」



「カズくんと出会った場所で渡したかった。」



「実習してて思い出しちゃうかも」



「ふふ、それも狙ってる。」



「絶対ニヤケちゃうよ」



「あまり生徒にデレッとした顔は
見せないで欲しいな」



「ふふ、気をつけます」



「うん。。それから、、」



「ん?」



「・・・将来の話をしてもいいか?」



「・・・・うん」



「いずれ今のマンションを引き払って
引っ越そうと思ってる」



「引っ越す!?」



驚いて智さんの方に振り向いた。


どこか、遠くにいっちゃうってこと?



「うん。もう少し部屋数があるところで
この近辺で探そうと思ってる」



「・・・・この、近辺?」



「そう。カズくんの料理教室の近くにね、」



「え、」



「そしたら、俺と一緒に暮らさないか?」



「僕と?」



「うん。カズくんがOKしてくれたら
すぐにでも探そうと思う」



「そんなの、、OKに決まってるよ。
嬉しい♪」



智さんの首に腕を絡めた。



「よく考えなくていいのか?」



「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」



「考えた!」



「はやっ」



「ふふ、だって智さんと一緒にいたいもん」



智さんが笑みを浮かべ キスをしてくれた。

甘いキスだ。



「じゃあ、決まりだな。」



「ねぇ今のマンションで一緒に暮らすのはダメなの?」



「んー、今のところだと
カズくんの部屋がないし、、
それにここからも学校からも距離があるだろ?」



「・・・確かにそうだけど、」



「だから、、少し待ってて」



「うん。」




「幸せにするよ…」



「うん
一緒に、幸せになろうね。」



「一緒に、か。そうだね。
一緒に幸せになろう。。」






誰もいない料理教室で

抱きしめあって、

キスをして、

僕らは将来を誓い合った。














Fin