大宮 B L妄想物語
*閲覧注意*









大野さんが一人でないことに気付き

僕は思わず新幹線で読んでいた雑誌を広げ
顔を隠した。


今きっと僕に会うのはまずいだろう

しばらくそうしていると

頭上から大野さんの声が振ってきた


「カズくんお待たせ」


「え、、あっ、、大野さん」


「すぐにここわかった?」


「はい…わかりやすかったです」


大野さんと会話をしながら
チラチラと少し後ろに立つ人に目がいった。


「あ、彼ね。紹介するね。」



「・・・・」



「アシスタントの菊池風磨くん」



「どうも!菊池風磨と言います!
櫻井兄貴から紹介をうけて先月から
大野さんのアシスタントをしています!
あの、二宮さん、お会い出来て光栄です!」



大野さんよりも身長が高く僕よりも若そうな
彼が興奮気味に自己紹介をし
手を差し出された。


すると、、


「んんっ、ゴホン」



「あ、、ごめんなさい。接触禁止でした」


大野さんの圧のようなものをだし
彼は手を引っ込めた。




「あ///二宮和也です。
こちらこそよろしくお願いします。」


僕は頭をさげた。




「ごめんね、カズくんが来てるって
言ったら風磨が会いたいって」



「すみません、デートの邪魔をして」


「あ///いえ…」


「ホント、かわいっすね、」


「風磨が言うと…何か嫌だ。」


「何でですかー」


と2人でヤイヤイしているのを
僕はただ眺めていた。


「ほら、時間いいのか?
お土産買って帰る時間なくなるぞ」


「あ、そうだ!!
では、大野さんお疲れ様でした」


「うん、お疲れ様。気をつけて帰ってね」



「はい!失礼します。」


彼は颯爽と帰っていった。


彼は日帰りなのだろうか…


「彼は明日の朝から用事があるらしく
帰るんだって」


「そう…なんですね。」



「カズくん、お腹空いてる?」



「はい。」



「ホテルのレストラン予約しているから
ディナーに行こうか。」



「はい///」



ホテルのエレベーターを乗り、
着いたのは3Fのレストランフロア

そこの一番奥に大人の隠れ家と呼べるような
鉄板焼 のお店に入った。

間接照明の落ち着いた店内
大きなカウンターの目の前に
分厚い鉄板が広がっていた。


事前にホテルの雰囲気を調べていたから
きちんとした装いで来た。
場違いにならなくて良かった。



カウンターの奥の席を案内された。

最高級の和牛が堪能できる
コース料理らしい…

まずはシャンパンで乾杯し、

僕はさっきから気になっていたことを聞いた


「大野さん?」


「ん?」


「アシスタントの方は僕のことを
知ってるようでしたけど、、」


「あ、勝手に教えてごめんね。」


「あ、いえ、、その…僕のことは何て?」


「・・・・特別な人って」


「特別な人…」


「そ。」


「・・・・・」


恋人とは断言してないけど、
特別ってそういう意味だよな。
彼はデートの邪魔って言ってたし


そんかことを考えていたら


「風磨はカズくんのこと
俺の恋人だって認識してるよ。」


「あ、、////」



こんな場所ではっきりした言葉を
くれるとは思わなかった。




「これから一緒に仕事をしていく人だから
知ってもらいたかったんだ。嫌だった?」



「嫌だったなんて・・・ないです。嬉しいです」



「そ、良かった。」




話しがちょうど終わったタイミングで
前菜が運ばれてきた。




メインのお肉料理に合わせた
ワインまで飲んで
デザートにいく頃には
気持ちよくほろ酔いになった。



デザートのマンゴーに添えられた
アイスクリームが火照った体にちょうどいい




「・・・さっきのアシスタントさん可愛いですね」



「可愛い?風磨が?」


「はい、大野さんの懐にしっかり入ってそうですし…可愛いらしい人です」


彼は僕にはないものを持っている



「・・・・・カズくん、大丈夫?」


大野さんの腕が伸びてきて
僕の頬を指の背で撫でた。



「あの…」



「ん?」


大野さんから甘い眼差しが向けられる。




「・・・・さと…しさん…って、、
呼んでもいいですか?」



「うん、いいよ。」



「///智さん……」



「ふふ、
やっぱり俺にはカズくんが一番可愛いよ」



「でも、、」



「ん?」



「彼のこと、、風磨って呼び捨て…に」



「・・・・」


大野さんが黙ってしまい
お皿に残っているデザートを食べだした。


僕って小さい人…
きっと大野さんに飽きれられた。



「・・・・もうごちそうさまでいい?」


「あ、、はい。」



「部屋、、行こうか。」