大宮BL妄想物語
*閲覧注意*










「潤、、あのさ」



「ん?」



家で食事を終えソファーで雑誌を読んでいる潤の隣に座り話しかけた



「明日のお迎えいいよ」



「・・・何で、急に」


「ほら、潤も重要な仕事をまかされて大変でしょ?」



「・・・仕事終わりに寄るから大丈夫だけど?」



「・・・・」



ど、どうしよう…
何て言おう。


「もしかして・・・頼れる人出来たのか?」



「え///」



「わっかりやすいなぁー」



「////あ、でも誤解しないでね。
恋人とかじゃないから」



「ふーん。別に誤解してないけど、
カズの気になる人ってことだけはわかった」



「///勝手に分析するのやめてよ」



「ふふ、どんな人?料理教室の人か?」



「え///あ…うん」



「もしかして!この間の人か?」



「////まぁ」



「良かったな、嫌われなかったんだな。」



「うん、大丈夫だった」



「今度俺に紹介しろよー」



「だからそんなんじゃないし///」 



「・・・じゃあ…いつかそうなるといいな」



と、頭をくしゃっと撫でられた。



"いつか…そんな日"が来るといいな。












翌日、待ち伏せしてまで僕を誘おうとしていた彼は実習中ずっと挙動不審だった。

特に何事もなくその日は終わった。



実習の片付けをしていると
教室に大野さんが入ってきて
その姿に驚いた。



「こんばんは」


「///こんばんは」



「ちょっと早かったかな?」



「いえ、大丈夫です。
ただ少し待って貰ってもいいですか?」



「もちろん、」


と、いい大野さんは椅子に腰を掛けた。


手を動かしながら
チラチラと大野さんに視線がいく


仕事帰りなのか

今日は白のワイシャツにスラックス姿だ。

ネクタイはしていない
シャツのボタンを上2つ外していて
大人の色気が駄々もれだ。



「今日は大丈夫だった?」



「はい、何もなかったです。」



「良かった」







「あの///お待たせしました」


「お疲れ様」


「大野さんもお仕事の帰りですよね。
すみません」



「ああ、この格好か、たまたま外で仕事でさ」



「とても、似合ってます//」



「そ?ありがとう。
でも堅苦しいの苦手なんだよね。
翔くんを尊敬するよ」



「ふふ///ですね」




それから
"今日は車で来たから"と
近くのコインパーキングまで歩いた



何台か駐車されているうちの
ブルーのミニセダンのロックが解除された。


大野さんらしいカッコかわいい車だ。


大野さんが助手席の扉を開けて
乗せてくれた。



「ありがとうございます///」



大野さんが運転席に座ると
小さな箱の中で二人っきりってことに
急に緊張してきた。



「二宮先生?
疲れてるところ申し訳ないんだけど」


「はい」


「飯付き合ってもらっていい?
昼から何も食べてなくて」


「そうなんですか!?
僕は全然、大丈夫ですよ!」


「ありがとう。二宮先生はお腹いっぱい?
今日は何作ったの?」


「今日はラザニアです」


「洋食の日か」


「はい」



「じゃあお蕎麦くらいなら食べれそう?」


「僕のことは気にしないで
大野さんの好きなもの食べて下さい」



「せっかくだから一緒に食事したいじゃん
アレルギーは平気?」


「はい、それは」


「じゃあお蕎麦にしよう」


と車は走りだした。









美味しいお蕎麦をご馳走になって

自宅まで送ってもらった。




自宅のマンションの前まで着き
僕はありきたりな挨拶をした。



「今日はごちそうさまでした。」



「全然、付き合わせちゃってごめんね。」



「楽しかったです」



「良かった。・・・・次は水曜日だね」



「・・・はい」



一緒にいたのは小一時間。

もっと一緒にいたいと思ってしまう。



「水曜日、終わったらまた飲みにいかない?」



「じゃあ今度は僕にご馳走させて下さい」



「んー 先に誘ったのは俺だからなぁ」



「じゃあ!金曜日ご飯いきましょ!
僕が奢るので!」



「ふふ、いいの?」



「はい!約束ですよ!?」



「約束か…じゃあ指切りげんまんする?」



「え///」


小指を立て左手を差し出してきた



大野さんのスッとキレイな小指に
僕は自分の指を絡めた。



「二宮先生の指って柔らかいんだね」



「///僕、手がコンプレックスで…」



「そうなの?かわいくて俺は好きだよ。」



「///あ、ありがとうございます」



「ふふ…指切りげんまん♪」


と言って

絡まった指が離れた。




「おやすみなさい」


「おやすみ…またね」



「はい///」



僕は車から降りた。


大野さんと別れた後も
しばらく左手の小指が熱かった。