大宮BL妄想物語
*閲覧注意*







O.side







今日は、東京の新しいシンボルとなっている
場所に来ていた。


隣にはもちろん和がいる。


世界一高いタワーのところに
世界一愛する人と一緒にいる。

念願の和とのデートを果たすことが出来た。







展覧会が終わり数日が過ぎたある日…
炬燵に入り和とのんびり飲みながら
見ていたテレビで
その建物の特集をやっていた。



「まだ行ったことないなぁ」


「ん?」



「ここ、」


可愛いらしい指がテレビを指した。


「ああ、俺もないな」


「新しい東京のシンボルなんだって、
旧シンボルには中学の時
校外学習で行ったよなぁ」


「行ったな、懐かしいな。」


「智とは一緒じゃなかったけどな」


「じゃあ、一緒に行くか。」


「え、」


「嫌か?」


「・・・・どっちに?」


「どっちがいい?」


「新しい方!」



と、予想外のきっかけで
デートのOKが出たって訳だ。


それから混雑を考え平日の休みに行こうと考えていたら三週間もたってしまったが

俺の隣で和がガラスから見える景色に
目をキラキラさせている


今日は白のもこもこのコートを着ている

色白の和にすごく似合っていて
マシュマロ?わかがし?のようで・・・
・・・・食べちゃいたい


って、真っ昼間から何を考えてるんだが…





「すげー、全部がちっさいなぁ」



「な、」



「でも、ちょっと怖いな」



「確かに」



「・・・夜はキレイなんだろうな」



「キレイだろうな」



「ねぇ、暗くなったらまた来ない?」



「いいけど、まだ結構時間あるぞ」


今はまだ太陽が高い位地にいる時間帯だ


「ここら辺ぶらぶらしてたら暗くなるでしょ」



意外だった、デートすることに抵抗しているようだったから
展望台に上って、お茶でもして
早々に引き上げようと思ってたから
和からの誘いは嬉しい





「じゃあ、そうしようか」



「うん♪、
あ、なんかね、水族館があるみたいだよ。」



「じゃあ、そこに行こうか」


思いの外デートらしくなってきた。













子供の頃以来の水族館、
大人になって来てみると
水槽ひとつひとつをじっくり観賞してしまい
想像以上に満喫してしまった。

つくづく和とは波長があう。

つい集中し過ぎて、
会話をすることを忘れていても
和はなんてことないように
待ってくれるから居心地がいい。



その後はショッピング街をぶらぶら歩いた。

俺は特に買い物には興味ないが
和はそうでもなさそうだ。



サングラスが売っている店で
和が選んだものをかけるよう勧められる


「ねぇ、ねぇ、かけてみて?」


「・・・・」


素直にかけたら



「ふふっ♪カッコいい♪芸能人みたい♪」



「何だよ芸能人って、」



「これ、智に買ってあげる」



「買う…って、これどこで使うんだよ」



「えー、将来今よりもっと有名人になったら
それつけて歩いてよ。」



「余計目立つだろ」



「えー、じゃあ、2人でかけちゃう!?
そしたら目立たないよね。
ねぇ俺はどれがいいと思う?智が選んでよ」




「・・・・・」



つまり、それって、
俺と一緒に歩く未来が和の中にあるってことか



「聞いてる?」



「聞いてる、聞いてる、
和はこれがいいんじゃないか?」


俺が選らんだものを和にかけてやった。


「えー、サングラスじゃないじゃん」



「ふふっ、両方俺が買うよ。」



「えー、これで決定なの?」



「可愛いから、これ」



「カッコいいのがいいんだけど」


選んだのは
茶系のフレームでまるみがあるメガネだ。






今日はこのメガネをかけさせて
和を押し倒そうと考えいた…















それから、少し早いが
軽く食事をとることにした。


どこにしようか
レストラン街を見てまわっていると


「・・・和也さん?」



俺らの正面に女性が2人立った。

そのうちの一人が和の名を呼んだ。


「和也さんじゃない♪すごい偶然♪」



「あ、えっ、、」




和の反応を見ると…
ただの知り合いではなさそうだ。