大宮BL妄想物語。
*閲覧注意*
雨は止み濡れた道を転ばないように
急ぎ足で智さんの店に向かった。
何でこういう日に限って
トラブルって起きるんだろう。。
1日順調に仕事をこなしていて
いつもの時間に帰れると思っていたのに、
夕方になり営業部のシステムに不具合が出てしまって
その修復に時間がかかり残業になってしまった
遅くなってしまったけど…
月兎に着いた。
店の扉を開けてみたが、、
鍵がかかっていて入れない。
どうしようかと思い。
勇気を振り絞って
スマホを出し、
登録したばかりの番号を表示した。
「大野です。」
「あ、あの・・・にの、みやです」
「今晩は♪二宮さん」
「今晩は。。あ、あの……今、
下に着きまして」
「あ、本当?ちょっと待ってて今行くね」
「あ、はい。」
智さんの 穏やかな声を聴いて
緊張してた心がスッと落ち着いた。。
鍵が開き店の扉が開いたら
Tシャツに短パン姿…
"今までくつろいでいました"
って感じの智さんが表れた。
「お仕事終わりにごめんね。」
「///いえ。こちらこそ遅くなってしまって」
「全然♪俺がお願いしたんだし気にしないで
あ、入って。」
微かにパンの香りが残る
お店に入れてもらった。
あたり前だけどショーケースの中は空っぽだ。
智さんは
奥の厨房に入って行った。
「こっち、こっち♪」
「入ってもいいんですか?」
「もちろん」
始めて入る空間。
そしてここは智さんの大事なテリトリー。
僕なんかが入って良かったのだろうか。。
奥まで入ることを躊躇し
出入り口に立って厨房を観察しようと思ったが
また智さんに手招きされた
「これ、良かったら朝食にでも食べて?」
厨房の真ん中にある作業台の前まで呼ばれ
その上には朝食にって言うには
到底思えない量のパンが置かれていた。
「///こんなに!?ですか?
いいんですか?貰っても?」
「うん。冷凍しとけば日持ちするし、
あ、二宮さんは実家暮らし?」
「いえ、一人暮しです。」
「冷凍庫はある?」
「はい、大丈夫です!」
「ふふっ…なら大丈夫だね。」
智さんは
お店の紙袋に一つ一つ入れてくれた。
その中には、
朝いつも行く時間にはないパンもあった。
「そうだ、いつも甘いの買わないけど
もしかして二宮さん苦手?」
「・・・いぇ、大好きです///」
「良かった。何が一番好き?」
「・・・メロンパン…が///」
「そっかぁ…二宮さんがいつも来てくれる時間はまだメロンパン出てないよなぁ。
うちのメロンパンも美味しいよ♪」
「はぃ…あの…
仕事が休みの日に買いに来たことがあって…
とても美味しかったです」
「そうなんだ♪ありがとう。」
「いえ///」
この匂いと、、
美味しそうなパンを目の前にしてたら
"ぐぅぅぅ"
最悪!!
僕のお腹がなってしまった。
超恥ずかしいやつじゃん///
カッとなり耳がやたらと熱くなってきた。
「何も食べてないの?」
「/////あっ…はぃ…」
「良かったら、、家で食べていく?
と言っても酒のつまみしかないけど」
「いえ!そんな!大丈夫です!!」
「でも…」
「本当に、、あの!帰ります!」
「え、でも…」
「パンありがとうございました!」
僕は…逃げるように店から出た。
今週もよろしくお願いします♪