CLANNADの中でも完成度が高く、涙腺崩壊確実のことみシナリオの考察です。
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ストーリー     ★★★★★5
キャラクター ★★★★★5
音楽               ★★★★★5
全て最大評価です(笑)もう何も文句なしです。

ことみシナリオの凄い所は、ことみの意味不明な言動や行動が物語の終盤で全て明らかになるということ。 
伏線が全て回収されていくのですごいです。


【ことみの謎行動、言動】
①ハサミで本のページを切り取る
そもそも何故ハサミを持ち歩いているのかというと、燃やしてしまった論文の罪滅ぼしのため、ことみの両親のことが載っている新聞や本のページ切り取るためです。
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本は値段が高くとても買えなかったので、両親の名前が載っているページを切り取っていました。
ことみは家を守るためにハサミを持っていたので、ことみにとってハサミは自分の身を守るための武器だと考えていいでしょう
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➁図書室で素足
素足の理由はことみが家の中でつねに素足だった(リラックスしている)ので、図書室もそのぐらい落ち着ける場所だということ。



➂「はしっこの方が、おいしいの」
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ことみが切り取ったページの隅を新しく切り、朋也に差し出した時に言ったセリフですが、何も知らないプレイヤーは紙を食べさせようとするなんておかしいと思ってしまいますが、ことみと朋也が昔遊んでいた頃、ことみの母親がカステラを持って来た際、ことみがカステラははしっこの方がおいしいと朋也に話していました。
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つまり、ことみは本当に食べさせようとしている訳ではなく、昔やったおままごとを再現しているということです。


④「今日のは、粘土じゃないから」
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ことみが朋也に弁当をあげる時のセリフ。
何故、粘土という言葉が出て来たのかというと、これも昔おままごとでことみが作るごちそうは全部粘土で出来ていたことから。
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ちなみにことみが何でも食べ物を「半分こ」にしたがるのも、おままごとでしていたことで、朋也の分を残しておく為です。



⑤「また、明日」
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朋也と別れる時に必ず言っていたセリフ。
最初は明日会う何て約束してないのに何でこんな事を言うのかと思いましたが、このセリフも昔ことみが朋也と別れる時に使っていました。



⑥「おとといは兎を見たの きのうは鹿、今日はあなた」
ことみが最初にこのセリフを言った時には朋也は完全に覚えていませんでしたが、物語の終盤に全てを思い出します。
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この一文は昔、朋也とことみが何度も繰り返し読み、本がなくても覚えていました。
ことみはこの時は朋也に昔のことを思い出して欲しいと思ったんだと思います。
ちなみにこのセリフは「たんぽぽ娘」という実在する小説の言葉です。
ことみシナリオはこの話を元に作られているいます。
読んだことがないので詳しくは分かりませんが、そのまんまの意味だと思います。

⑦「切らないといけないことは、もう滅多にないから」
その日は一ヶ月に一度の本を好きなだけ買っていい日と言っていたので仕送り?みたいなものが来る日だと思います。
昔は高くて買えなかった本が買えるようになり、両親のことが載っているものが無くなってきたということでしょう。



➇「鍵をかけるのってあんまり好きじゃないから…」
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図書室に入ろうとした時に鍵が掛かっていなかったのは、ことみが無意識に忘れてしまっていたんだと思います。
ことみが昔、家で独りになってしまった時に家に入ろうとしていた父の同僚たちを追い払い、鍵を閉めました。
ドアを叩く音、知らない人達、電話の音、色んなことが恐くなり、鍵を掛けるとあの時のトラウマが蘇ってしまう為、鍵を掛けるのが好きじゃないんだと思います。



⑨「渚ちゃん、朋也くんの恋人?」
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ことみが朋也に渚が恋人かどうか聞くんですが、ことみは朋也にとって渚は重要な人物だと感じていたのではないでしょうか。
「もしも、朋也くんに好きな人がいたら…
私…私は…」のあとのセリフは恐らく朋也くんとはもう会わないのではないかと思います。
バットエンドでも同じような事を言っていたので。



⑩校内放送でことみが呼び出されると帰ってしまう理由
何回かことみが校内放送で呼び出されますが、必ずその日は職員室には行かずに帰ってます。
呼び出された理由は両親の仕事の同僚である紳士の男がことみに話したいことがあるので度々学校に来ていたんだと思います。



11「…いい子にするから…
ことみがバス事故の事を聞き、取り乱した時に言ったセリフ。
親の飛行機事故とバス事故が重なり、トラウマが蘇ってしまったのでしょう。
親の事故の日にも同じセリフを言ってます。
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ことみはこの時に神様に父と母を返してくれとお願いします。
何でも残さずに食べること、学校を休まないで行くこと、勉強をたくさんすること、
本をたくさん読んで立派な人になること、ことみがやってきたことは全て、お父さんとお母さんを返して欲しいと神様に誓ったからでした。




【ことみとバイオリン】
ことみがバイオリンに興味を示していたのは、小さい頃習っていて、朋也と初めて出会った時がバイオリンの練習中だったので、ことみにとってバイオリンは重要なものなんだと思います。
ことみがバイオリン下手な理由は、まだ上達してないうちに辞めたからで、練習すれば上手くなると思います。てが出てきますが、ことみ家にはお手伝いさんがいたので、事故後しばらくはお手伝いさんが世話をしていたんだと思います。

バイオリン発表会で渚がカスタネット、諒がトライアングルを担当していましたが、あの曲がことみのテーマ曲である
Etude pour Les Petites Supercordes
エチュード プルーレ プティト スペルコード
(役は小さな超弦のための練習曲)
がこの時弾いた曲ではないでしょうか。

ことみシナリオのクライマックスで流れる
TOEという曲はTheory Of Everything 
の頭文字を取っていて、意味は万物統一理由論でことみの両親が研究していた「隠された世界」のことです。
隠された世界は幻想世界のことを指しているんだと思います。
バイオリン発表会で最後に弾いた曲はこの曲なんじゃないかなーと思いました。
朋也が心地良くて寝てしまったくらいですから、この曲しかないかと。 




【ことみの両親事故後】
ことみは両親がいなくなってから誰が育てていたのか疑問が出てきますが、ことみ家にはお手伝いさんがいたので、事故後しばらくはお手伝いさんが世話をしていたんだと思います。
紳士の男は学費などのお金を出していたのでは?
お手伝いさんがシナリオ中一度も出てこないのは、僕の予想だとことみが中学生くらいになった時には辞めていたんだと思います。
普通の中学生では一人暮らしをするのは難しいと思いますが、ことみの頭脳なら充分可能だと思います。



ことみルートでの渚
CLANNADの核となるキャラクターの渚ですが、ことみ個別ルートだけあって、あまり目立つようなことはしていません。
しかし、一度だけ渚が朋也に不思議なことを言います。

渚 「ことみちゃんを、学校に戻してあげてください」
「きっとそれができるのは、世界中で岡崎さんだけです」

よくありがちな、あいつを救えるのはお前だけだ!みたいな感じですが、朋也がその言葉を聞いて感じたことが重要です。

朋也 照れるというより不思議な気持ちになる。
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雪空から漏れる月明かりのように、静かに安心できて、それでいてどこかさびしいような…
朋也のこのセリフは幻想世界にいる少女のことを指しているんだと思います。
雪空から漏れる月明かりとは一面白い世界=雪の世界での光の玉のことで静かに安心できてさびしいとは、少女は朋也の父なので、安心を感じていて、さびしいのは渚を失った時の記憶が微かに残っているからだと思います。
さらっとこのセリフが出てくるので、見逃してしまいがちですが、結構重要なことを言ってます。




【感想】
今回でことみシナリオをやるのは5回目なんですが、気づかなかった伏線が沢山ありました。展開がわかっていても泣けます。
CLANNADの中でというよりKey作品の中で一番好きなシナリオがこのことみシナリオです。


ではでは( ´ ▽ ` )ノ