<廣田晃崇のマンション管理ブログ>

夢はでっかく 根はふかく




【第9回】

管理会社の

変更(リプレイス)は
これからますます

増えるはずです。





こんにちは。SJS社長の廣田晃崇(ひろたてるたか)です。

http://www.sjsmdn.co.jp/index.html


マンション管理に関わる話題を、所有者のみなさんの立場に立って語るこのブログ。

今回から、管理会社の変更について取り上げたいと思います。




みなさん、「リプレイス」という言葉をご存知ですか?


直訳すれば「変更」という意味ですが、マンション管理業界では、管理組合の側から管理会社を変えてしまうことを指します。



わざわざ「リプレイス」という言葉が使われるのには、理由があります。




弊社が会社を設立した15 前は、分譲マンションの管理会社は新築当初に決まると、そのままずっと変わらないのが当たり前でした。




新築当初の管理会社を決めるのは、売主である不動産会社(デベロッパー)です。


自社の子会社として管理会社をつくり、そこに担当させればビジネスの拡大につながります。




所有者の側も、「管理組合の役員なんてできればやりたくない」「面倒なことは管理会社に任せておけばいいじゃないか」となりがちです。




そのため、新築時から何十年もの間、同じ管理会社のままというケースが少なくありませんでした。



もちろん、業務内容や費用をチェックした上で、同じ管理会社にずっと任せるというのならいいでしょう。



しかし、実際にはそんなチェックは行われず、ただ「前から頼んでいるところだから」「これまでそれほど大きな問題もなかったから」「売主の系列だから」といった理由で契約更新し続けていたのです。





ところが2001年(平成13年)にマンション管理適正化法という法律が施行され、管理会社には国への登録や管理組合に対する重要事項の説明など様々な義務が課せられました。


管理組合の側でも、管理会社のチェックを意識的に行うようになりました。



その結果、リプレイスが増え始めたのです。




マンション管理会社の業界団体である高層住宅管理業協会の2011年(平成23年)のデータでは、会員企業が管理するストック約506万戸のうち、いまや28%がリプレイスによるものといいます。


http://www.kanrikyo.or.jp/report/doukou_h23.html




よくあるのは、「フロント(管理会社の担当者)の対応が遅い」「点検や報告がずさん」「管理員の態度が悪い」など何らかの問題があり、不満が高まったことが原因になるケースです。




割高な管理委託費を引き下げることも大きなきっかけです。




例えば、大規模修繕が近くなって修繕積立金の不足が明らかになり、一時金の徴収などが必要になったとき、「そもそも管理委託費が高いんじゃないか?」という話になったりします。




しかし、管理会社の担当者(フロント)を問い詰めても、「はい、そうでした」と簡単に認めるわけがありません。過去何年、何十年にも渡って、割高な料金をもらっていたことになってしまいます。




いろいろ理由をつけ、わずかな引き下げでなんとか収めようとします。



そこで、管理組合としては「いっそうのことリプレイスしようか」となるわけです。



長引くデフレでいろいろな商品、サービスの価格が下がる中、「いまの管理委託費はほんとうに妥当な金額なのか」と考える所有者や管理組合が増えるのは当然のことでしょう。



そもそも、マンションの管理の主役はあくまで、所有者がメンバーとなって構成される管理組合です。



管理会社と契約し、業務を委託し、お金を払うのも管理組合です。




マンション管理は、快適で安全なマンション生活を実現し、また大切な資産としてのマンションの価値を維持向上させていくためにあります。




どの管理会社に頼むのがいいかは本来、管理組合が検討し選ぶべきものです。




リプレイスは、そのための有力な手段なのです。




今後、リプレイスを検討したり、実際にリプレイスに踏み切るマンションが増えていくことは間違いないと思います。



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