六月の終わりの陽光は初夏の始まりを思わせる日でした
私は濃い緑色の愛車インスパイアを見慣れた姫路駅のロータリーに回し少し空いた隙間に車を入れ約束の時間10時に着いたのです
車の窓を半開きにしながら前方を見ると爽やかな水玉模様のワンピース姿の貴子さんが笑顔を見せながら、こちらに向かって歩いて来ていました。
私は車のドアを開き貴子さんに手を振りながらドアを明けると貴子さんは(お待たせしました)
と助手席に慣れた感じで乗り込みました。
ほんのりと甘い香りが漂い、私は貴子さんといる時間にほんの一時に酔いしれていました。
私は(前の所に行く?)貴子さんは(ええ、どちらでも、お任せします)
私はなんて可愛い子なんだ 素直で離したくないと、歳の差も考えずに本気で思いました。
この子と、何処か知らない場所に逃げたいとの思いが私の心を突き上げたのです。
しかし、所詮は50男、妻と子供二人の父親、
捨ててはいけない。
私がいないと妻子は生活は出来ない、そんな無責任な事は、いい年をした男には無理だと考えながら私はインスパイアを目的の場所に向かいながら考えていたのでした。
